文学フリマ東京とコミティアの売れ筋TOP3

5月は文学フリマ東京とコミティア148、二つの大きなイベントに出店しました。来てくださった皆様、ありがとうございました。

僕は民俗学エンタメZINE「民俗学は好きですか?」シリーズを売っていたのですが、今回出した最新号が第11号になります。作った本人としてはすべて面白い!と思っているのだけれど、11冊ともなると売れる号と売れない号の差がかなり顕著になります。

というわけで、文学フリマ東京とコミティア148での売り上げTOP3を発表したいと思います。

売上第3位 第11号 特集「稲のある歴史、米のある暮らし」

最新号です。全体の売り上げの18%を占めています。

テーマは「稲作」。稲を作り米を食べることが、日本の歴史や文化にどんな影響を与えてきたかについて書いています。

最新号を出すたびにいつも「売れるのかな~」と不安に思っているので、ちゃんと売れてくれてよかったです。

ただ、文学フリマとコミティアで売れ方に違いがありました。

文学フリマでは最新号が売り上げの20%を占めているのに対し、コミティアでは12.5%でした。やはり初出店のコミティアでは「最新号です!」だけではなかなか売れないみたいです。

第2位 vol.6 特集「坂道のむこうには異世界がある ~異界境界民俗論~」

テーマは「坂道」です。

民俗世界では坂道は異界との境界とされ、坂道にまつわる不思議な話がいっぱい残されています。

異界と言ってもいわゆる「異世界もの」とは違う。妖怪とか神様とかが住んでいる、人の理の外の世界のことです。

だけど、なぜ? なぜ坂道が異界との入り口なの? ということについて書いています。

こちらは売り上げ全体の19%を占めていました。文学フリマでは15%、コミティアでは25%でした。

どのイベントでもコンスタントに売れている号の一つです。

第1位 vol.8 特集「怪談で紐とく、都市の400年」

テーマは「都市の怪談文化」。江戸時代、明治、大正、昭和、平成と幾度となく都市で起きてきた怪談ブームについて取り上げています。年は人の領域化、はたまた怪異の巣窟か。

売り上げ全体の23%を占めています。文学フリマだと19%、コミティアではなんと30%にもなります。

この1冊だけで1万円以上の売り上げでした。自分でもびっくりしてます。

だって、1年半前に発売して、少し前まで、別にvol.8はそんなに売れる号ではなかったんです。この半年ぐらいで「あれ? 意外と売れる? 部数増やす?」となったのです。

ふしぎなことに、「いきなりバカ売れ」という号は今まで一冊もないんです。発売直後は「最新号!」ということでそこそこ売れる。そのあとは1年ほどはほかの号と売れ行きはあんまり変わらない。

1年たってから「売れる号」と「売れない号」の差が出てくる。本当に不思議です。

これまではvol.4とvol.8の2冊が売れ行きトップだったのだけど、そこに新たにvol.8が加わるというのはとてもうれしいことです。

そして、それを越えていく作品を作っていかなければ。

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