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揺られて

自分と向き合いたい。
自分を大切にしたい。
自分のことをちゃんと知っていたい。

 常に思うことだけれど、部屋に戻ると忘れている。
部屋から出てやることが制限されると、途端に思い出す。

 よく感じるのは、公共交通機関利用時だ。
電車に揺られている時、バスに乗ったとき、新幹線で景色を眺めている時。

 私の部屋には、自分の興味がいっぱいあふれている。
好きなものに囲まれる部屋はすごく幸せだけれど、部屋にいる時間の密度は
意外と濃くなってはいないかもしれない。

 今年のこれまでの半分ぐらいの目標は「削ぎ落す」だった。
知りたいことがたくさんあって、やりたいことだらけで、はじめの一歩を踏み出す。たくさんのことに興味があるのは悪い事じゃないけれど、ときたま自分の体がひとつだということを忘れているかのような動きをすることがあって反省することがしばしば。

 覚えておかなければいけないのは、体だけじゃなくて心もひとつだということ。何か一つの事象に出会った時、そこに対して心を動かしたとき、簡単に心は分身できない。波もあれば余韻もある。

 まだきっと私は、体ひとつ心ひとつに対する量に見合わないモノを所持している。それは物理的に見えるものも体積のないものも。まだまだ削ぎ落しが足りていない。

 揺られる日々は続く。自分と向き合いながら、少しずつでも自分をゆすりながら、川の石の如く、自分を見つめる。

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