書楽というともし火
町にはどうしようもなく書店が必要だ。
ふと思い立って行く、待ち合わせまでの時間をつぶす、大切な人をつれていく、切羽詰まって駆け込む。
どのような接し方だとしても、街角に書店はあってほしい。
阿佐ヶ谷書楽はまさしくその情景そのものと呼べるスタンスの、愛される書店としてそこにある。
平台に新しいハードカバーが並び、一般書籍とコミックと学生のための問題集、趣味の専門書があり、奥には名作古典の文庫や新書。
あたりまえの書店、というスタンスが、実はこの十数年来はそれだけで生き残れない時