見出し画像

強制入院1日目:精神科に医療保護入院させた当日の話

★このマガジンの説明・記事一覧
精神科の閉鎖病棟に、妻を強制入院させた話

その日、新宿のYメンタルクリニックでカウンセリングを受けた後、妻から「髪を切りたいのでお金ちょうだい」と言われた。

たかが数千円。大した金額ではない。
しかし、髪を切るお金は事前に渡していたため僕は渋った。

ここ半年、妻の精神状態は悪くなる一方だった。
金遣いも荒くなっており、無計画・無尽蔵にお金を使う。時に生活費を使いこんだり、僕の財布から無断でお金を持っていくことさえあった。

画像1

▲妻の精神状態はどんどん悪化、金遣いも荒くなっていった…

妻が気持ちよく過ごすために髪を切ってほしい気持ちもあったが、僕が渋っていることがわかると妻は激怒。様々やり取りした後、不安定な感情の妻に疲れてしまい、僕だけ先に帰宅することにした。

妻が帰ってきた際、僕は黙々と作業をしていた。その様子がムスっとしたように見えたようで、妻は再び激怒、奇声にも近い大声を出し始めた。

ここ半年、妻の精神状態はどんどん悪くなっており、警察や子供家庭支援センターや児童相談所、保健所などから精神科の受診・入院を強く勧められていた。

■ここ半年の妻の様子
・一方的に支離滅裂なことを喋り続ける
・本人は絶好調だと思ってる
・幻聴や幻視(幻覚)症状
・お金遣いが荒くなった
・異常に怒りっぽい
・怒って暴れる、奇声をあげる
・警察に何度も通報

もう何度聞いたかわからない妻の奇声を聞いて、「そろそろ限界だ、治療を受けないと本当にマズい…」、僕は覚悟を決めて警察に通報した。

通報したことに対して妻はさらに激怒、僕の背中や後頭部を複数回殴打、大型のハサミを窓に向かって投げた。

画像2

▲通報に妻は激怒、大型のハサミを投げた。

通常、夫婦喧嘩でいきなり精神病院送りになることは絶対にない。

しかし、ことあるごとに通報を繰り返し、暴れる妻は警察から見ても精神的に何らかの異常を抱えていると判断されており、「次に何かあれば入院の方向で動くので即通報して欲しい」と言われていたのだ。

正直、警察は呼びたくなかった。
妻の異常は一時的なもので穏やかな日常を過ごすことで何とかなるんじゃないか…カウンセリングで癒されるんじゃないのか…とどこか期待していた。僕のする110番で妻の平穏な日常をブチ壊すような気もした。

それでも警察を呼んだのは、僕自身が限界を感じ始めたから。そしてなにより、すぐにでも妻に治療を受けて欲しかった。

ここから先は

2,805字 / 2画像
この記事のみ ¥ 150

サポート、よろしくお願いします。