その人らしさはその人ではない
その人らしさとは何だろうか。その人の抱いている感情だろうか、その人の頭の中の思考だろうか、はたまたその人が表現する行動だろうか。
私たちは、その人の感情や思考を周囲の環境から推測することはできても正確に読み取ることはできないので、それらからその人らしさは解釈しがたい。
一方で、行動は目にすることができるが、どう行動しているかでその人らしさを解釈するのは、いささか早計ではないか。その行動には何かしらの裏付けがあるだろう。
人の行動は、その人の最上位の思考を最も的確に表現したものである。いわば、行動は思考の代弁者である。
であれば、その人の行動から、その人はこういう思考をしていると解釈することはでき、それこそがその人らしさではないのか。
その人をその人たらしめているものが何であるかは、我々がその人の行動からその人の思考を自分なりに解釈したものであり、他者が認識する人物像である。そこには、その人はいないのだ。
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