にんじんまる

2000 オンナ です。 来世はバッグクロージャー

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記事一覧

好きなひとの隣でとうもろこしを齧る瞬間がきたら、きっと自分は幸せだなって思うと思う

にんじんまる
2か月前
1

涙をあつめて湖をつくったら、必ず白鷺を呼ぶから

「私は何も上手くできないということを、分かっていたようで全く分かっていなかった。 プライドだけが高くて、認められなかった。 けれどもうあきらめることにした。 ど…

にんじんまる
4か月前
3

なんの根拠もない「大丈夫」が聞きたい夜がある。
無責任で、でも温かい言葉。

にんじんまる
4か月前
3

ブロッコリーの匂いが部屋に充満した。 それが合図だった。作戦開始の。 僕は急いで車に乗り込んだ。 大通りを走り抜ける。 同じように、たくさんの車が走っている。 世…

にんじんまる
5か月前
1

そんなこと言えないけど

「不安も悲しみも常に携帯していて、 だけど楽しくて仕方がなくて、目に光がちゃんと宿っているような日々がほしいだけなんだけど」とか、 「春と冬の間の夕方の気持ちと…

にんじんまる
8か月前

「白湯のようなコンソメスープ」
のような日々を待っている!

にんじんまる
9か月前
2

わたしたちへ

バナナをつまみに、ビールを飲んでいた。 最近自転車の音がすきだということに気がついたのだが、それから派生してあちこちに思考を張り巡らしていたとき、インターホンが…

にんじんまる
10か月前
1

愛された記憶にも、触れそうで触れないな

それは、夜の空に、宇宙ステーションが肉眼で見えた日のことだ。 はたまた、朝が夕方みたいだった日のこと。 日常がごちゃごちゃしていて、整理がつけられていなかった。 …

にんじんまる
11か月前
2

バターいらない君へ

今日もいつものように、町のケーキ屋の悪口を言い合っていた。 あそこは美味しいけど、バターを使い過ぎていて食べきれない。はたまた、あのケーキ屋は美味しい。レモンケ…

4

本当は弱いのに強くならざるを得なかった人が、弱いままでも幸せになれる世界に
なりますように

3

今日が繰り返してほしい、もう一度今日をしたい、と思えた日がこれまでの人生にあったことが嬉しい。日々がいやでも、その事実が元気づけてくれる。
またそういう日がきっとくるのだと、待ち望める。
待ってる。

2

脳は宇宙、僕らは宇宙人

映画や小説に触れたあとは、感情が溢れ出して、 脳内が回転するのを分かっていたのに、寝る前に映画を観てしまった。 眠れないので、ベッドを抜け出してリビングへ。 その…

1

梨がなる頃、西瓜を食べていた君の話

夕日が沈むまでに帰らなければならなかった。 今日の日の入りは18時52分。 ということは、あと21分。 シャワーを浴びてきたのに、身体中から水という水が吹き出していて、…

2

化粧品2つと、文庫本2冊を買って帰路につく。いつもとはちがう日だ。
嬉しい。エスカレーターから降りるとき、ぴょんと弾んでみたりして。

ひらがなみたいなまいにち

風呂上がり、湿度が高かった。 洗面所の湿気がいつまでも消えなくて、明日は暖かくなるのかな、と考える。 次の日の天気はいつだって、前夜に少しだけ予感がする。 雨が降…

1

愛おしいものは、宇宙なんだ

好きな人は宇宙だ。 だって何にも知らないから。 金曜日みたいな木曜日に、僕は思った。 金曜日らしい金曜日がいちばん嬉しいのに、まだ木曜日だったから泣きそうだった…

好きなひとの隣でとうもろこしを齧る瞬間がきたら、きっと自分は幸せだなって思うと思う

涙をあつめて湖をつくったら、必ず白鷺を呼ぶから

涙をあつめて湖をつくったら、必ず白鷺を呼ぶから

「私は何も上手くできないということを、分かっていたようで全く分かっていなかった。
プライドだけが高くて、認められなかった。

けれどもうあきらめることにした。

どうしようもなく弱くて、何もできない自分が当たり前だと許容することにした。
些細なことで落ち込んで、涙を流すのが私。
ひとや社会の基準に合わせたら苦しい。

弱いと認めることで、私は私らしく生きられるかもって気づいたんだよね。」

と希望

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なんの根拠もない「大丈夫」が聞きたい夜がある。
無責任で、でも温かい言葉。

魚

ブロッコリーの匂いが部屋に充満した。
それが合図だった。作戦開始の。

僕は急いで車に乗り込んだ。

大通りを走り抜ける。
同じように、たくさんの車が走っている。

世の中のものはほとんど、魚だ。
車も鳥も、僕は魚に見える。

港に着くと、もう船が用意してあった。
「はやくしろよ。」
と、バニートウに急かされながら船に乗り込む。
こいつもまた、魚みたいな顔をしている。

「ああこれ、積んでおいてく

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そんなこと言えないけど

そんなこと言えないけど

「不安も悲しみも常に携帯していて、
だけど楽しくて仕方がなくて、目に光がちゃんと宿っているような日々がほしいだけなんだけど」とか、

「春と冬の間の夕方の気持ちとか、秋の昼間の気持ちとか、全部おんなじだと思ってたんだけどね、違うってことに気がついたんだ。
全部、違うの」とか。

ただ言いたいだけの話を、脊髄反射で話している彼はゆっくりと家具屋の電気コーナーを歩く。
どうやら机のランプが壊れて買い替

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「白湯のようなコンソメスープ」
のような日々を待っている!

わたしたちへ

わたしたちへ

バナナをつまみに、ビールを飲んでいた。

最近自転車の音がすきだということに気がついたのだが、それから派生してあちこちに思考を張り巡らしていたとき、インターホンが鳴った。

隣人だった。

「空、見た?」
「見てない。なんで?」
「もう終わりだって、全部」

窓に駆け寄ると、太陽が降りてきていた。
彼と私は窓ぎわに並んで外を見た。

「ずいぶんと早いね」
「だね」

彼はさっきまで私が飲んでいた缶

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愛された記憶にも、触れそうで触れないな

愛された記憶にも、触れそうで触れないな

それは、夜の空に、宇宙ステーションが肉眼で見えた日のことだ。
はたまた、朝が夕方みたいだった日のこと。

日常がごちゃごちゃしていて、整理がつけられていなかった。
が、昔からいつもそうだということも分かっていた。
そういうときは、脳にある煎餅のようなかたまりが、ぱんっと弾けそうになる。
(雪の宿だったら、弾けても雪みたいで、きれいかもしれない。)

頭の中がいつも言葉で溢れていて、うるさくて仕方な

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バターいらない君へ

バターいらない君へ

今日もいつものように、町のケーキ屋の悪口を言い合っていた。

あそこは美味しいけど、バターを使い過ぎていて食べきれない。はたまた、あのケーキ屋は美味しい。レモンケーキがさっぱりとしている。
なにしろ世の中の食べものは油にまみれすぎているから、食革命を起こした方がいい。
と、彼女は決まってこの結論に至る。
そうして必ず、革命を起こすにはひとりでは無理だから、同盟を組まない?と問いかけてくる。

僕と

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本当は弱いのに強くならざるを得なかった人が、弱いままでも幸せになれる世界に
なりますように

今日が繰り返してほしい、もう一度今日をしたい、と思えた日がこれまでの人生にあったことが嬉しい。日々がいやでも、その事実が元気づけてくれる。
またそういう日がきっとくるのだと、待ち望める。
待ってる。

脳は宇宙、僕らは宇宙人

脳は宇宙、僕らは宇宙人

映画や小説に触れたあとは、感情が溢れ出して、
脳内が回転するのを分かっていたのに、寝る前に映画を観てしまった。
眠れないので、ベッドを抜け出してリビングへ。
そのままキッチンに滑り込んで冷蔵庫からビールを取り出す。いつだって、こういうことをしたい分際の、文化人気取り。
いいじゃん。これは私の話だ。私の時間。
好きなようにもっとラフに生きたいと、映画を観て思ったから、ビールにレモン果汁だって入れちゃ

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梨がなる頃、西瓜を食べていた君の話

梨がなる頃、西瓜を食べていた君の話

夕日が沈むまでに帰らなければならなかった。
今日の日の入りは18時52分。
ということは、あと21分。
シャワーを浴びてきたのに、身体中から水という水が吹き出していて、シャワーを浴びた時間の存在意義が消滅したところだ。

ただ、そんなことも気にならないくらい、風が心地良かった。自転車を漕ぐスピードを速めれば速めるほど、身体に空気が取り込まれる感じがする。
(「感じがする」と言いがちだが、しょうがな

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化粧品2つと、文庫本2冊を買って帰路につく。いつもとはちがう日だ。
嬉しい。エスカレーターから降りるとき、ぴょんと弾んでみたりして。

ひらがなみたいなまいにち

ひらがなみたいなまいにち

風呂上がり、湿度が高かった。
洗面所の湿気がいつまでも消えなくて、明日は暖かくなるのかな、と考える。
次の日の天気はいつだって、前夜に少しだけ予感がする。
雨が降る日の前の夜は、必ずどこか雨の匂いがするものだ。

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いつだって朝のバスで書きたいのに、周りの目を気にして、むりなのだ。
書こうとして諦め、窓の外を見た

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愛おしいものは、宇宙なんだ

愛おしいものは、宇宙なんだ

好きな人は宇宙だ。
だって何にも知らないから。

金曜日みたいな木曜日に、僕は思った。

金曜日らしい金曜日がいちばん嬉しいのに、まだ木曜日だったから泣きそうだった。

明日は雨みたいだが、金曜日なんて、いつだって雨でいいとは思わないか?
低気圧がきているから、やる気を出さなくていい。いつもみたいに元気でいなくていい。
ただ時が過ぎるのを待つだけの、雨の金曜日。

月曜日は地獄みたいで、金曜日は天

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