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日本文學を・改作する

 私は獣の仕業という劇団の主宰をしているが、その劇団としての活動とは別に「逆翻訳ハヤブサ」という遊びをnoteでやっている。青空文庫にある小説を短歌に翻訳し、短歌だけを別の人に共有して再度小説に逆翻訳してもらうというものだ。

 小説を読むこと、短歌を詠むこと、小説を書くこと。これらの行為を経てできあがった逆翻訳小説にはいつも、以外なほど原作の小説のエッセンスがしっかりと残っている。

 何十年も前に作り出され、今なお名作文学として語られるたくさんの物語には、様々な解釈を受け止めることのできる普遍性がある。
 普遍性が先にあり、それを結晶化したものが名作文学なのか、あるいは名作文学の力強さゆえに私たちの普遍を作り上げたのか。
 今となってはそれも分からないけれど。

 そんな名作文学の胸を存分にお借りして、日本文學をテーマにした演劇公演を行うことにしました。

獣の仕業 The Out of Beast 2023
「改作・日本文學」

チラシ表

文豪たちの古き良き作品を選りすぐり、我々烏滸がましくも少々手を加え、 仕立てましたは輝かしい名作の影のごとき四つの短編たち。
名付けて「改作・日本文學」

残暑の季節にお誂え向きな、仄暗く香り立つ文學オムニバス。

日時:

2023年9月15日(金)~9月17日(日)

9/15(金) 20:00
9/16(土) 14:00/17:00/20:00
9/17(日) 14:00/17:00※

  • 上演時間:約70分

  • 受付開始・開場は開演30分前

  • ※9/17(日)17:00回:生配信+配信アーカイブ収録回

【劇場での観劇予約(1ドリンク付き)】

劇場チケット:2,500円
劇場+紙脚本付チケット:3,000円

  • チケット予約開始:7/28(金)20:00

  • 前売・当日同料金

  • 本公演二回目以降のご観劇から1,000円引き※要予約

  • 未就学児童入場不可

【配信での観劇購入(生配信+アーカイブ視聴)】

配信チケット:2,300円
配信+脚本データ付チケット:2,800円

  • 販売期間:7/28(金)20:00~10/16(月)23:59

  • 配信期間:9/17(日)17:00~10/17(火)23:59

  • 応援キャスト指定でのご予約をご希望の方は「備考」欄へのご記入をお願いいたします

演目紹介

脚色・演出:立夏

「待つ」

作:小林龍二 原作:太宰治
出演:手塚優希 雑賀玲衣

その小さい駅。省線の改札口で女は、待つ。
初出1942年6月。戦争が始まった半年後、太宰治はこの「待つ」を世に出した。
これは「女」の独白だが、二人芝居でもあり役者二人が演じる独白でもある。
─いったい、わたしは、誰を待っているのだろう─

「ごんぎつね」

作:きえる 原作:新美南吉
出演:きえる 小林龍二

「おやすみなさい、お月さん」
月に語りかけるひとりぼっちのこぎつね、ごんと、母を亡くしひとりぼっちになった男、兵十。
ごんの無邪気ないたずらからはじまる、一人と一匹の物語。

「藪の中×歯車」

作:雑賀玲衣 原作:芥川龍之介
出演:小林龍二 手塚優希 雑賀玲衣

雨の降る夏の夜、作家Aはタクシーに乗る。運転手はふいに、一年前に石神井公園で起きたある殺人事件のことを口にする。ポツリポツリと……。
「目撃者は何人もいるのに、証言が不思議と食い違う」
そうして運転手は、事件の夜に乗せたというひとりの男の話を語り出した。

「約束」

作:立夏 原作:夢野久作 演出補佐:小林龍二
出演:立夏

ある人は、橋の下で待っていた。
「日暮れ前にこの橋の下で会おう」と約束をしたからだ。
しかし日は暮れ、小さく雨まで降りだした。それでもその人は橋の下から動こうとしない。
約束をしたのだ。約束は、果たされなければならないから……。

会場

レンタルスペース+カフェ「兎亭」
練馬区旭丘1-46-12エイケツビルB1

  • 西武池袋線「江古田」駅より徒歩7分

  • 都営大江戸線「新江古田」駅より徒歩13分

  • 駐車・駐輪はできません。駐車は近くのコインパーキングへ、駐輪は江古田駅近くの公営駐輪場へ(地図参照)お願いいたします

スタッフ

  • 舞台監督:小林龍二

  • 照明プランニング:手塚優希

  • 音響プランニング:立夏

  • 撮影・配信:U-3

  • 衣装スタイリング:きえる

  • 写真撮影:加藤春日

  • 制作:手塚優希


 


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