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冬を楽しむ

今年の冬は、暖冬が予想されておりました。昨年の春から発生しているエルニーニョ現象が挙げられます。
エルニーニョ現象は赤道付近の東風が通常よりも弱くなる現象で、日本においてはシベリア付近からの寒気が流れ込みにくくなります。現に過去のデータからもエルニーニョ現象が発生した年は日本で暖冬になりやすいことが知られており、冬にかけてもエルニーニョ現象が続く可能性が高いと予想されていました。
僕の知り合いにも農家さんもいて、気象条件により生産物に直接的に影響を及ぼしている方もいます。幸いにも僕の職業には、直接的には大きな影響はありません。
ただ、趣味のサーフィンや山遊びにおいては、環境の変化をとても感じます。
サーフィン(海)において感じることは、何より水温が温かい。

何時ものサーフポイント

冬の海なのでそれなりの水温になっていますが、例年の1月の水温ではありません。また、冬の宮崎の海は、波なないことが多く。サーフィンが出来ても『小波(こなみ)』の事が多いです。しかし、今年は、年末から年明けにかけて波も大きく、まるでGWの海のようでした。
下記の海水温表記で見ると、少し違いはわかりずらいですが、北日本の海水温が高いことがわかります。要は、北からの寒気が入っていないことを示します。勿論、九州付近の海水温も高いことも読み解けます(気象庁HPより引用)。

2024年水深50mまでの海水温
2023年水深50mまでの海水温

冬は、太平洋側に前線や低気圧が通過することが少なく、西高東低の冬型と言われる気圧配置になり、宮崎は、穏やかな天気で西からの風(オフショア=岸から海にかけて吹く風)で波のうねりが抑えられます。
また、降水量も少なくなり、川からの流入も抑えられ、波によりかき乱されないのですが、今年は、波が大きかったので海の透明度も例年より良くはありませんでした。

今年の最強寒波と騒がれた天気図

能登半島地震の被災者の方々からすれば、少しの雪でも大変な状況でしょうが、今年は、単発的な寒気・ドカ雪はありますが、北国のしんしんと雪が降る状況ではないのではないでしょう。しかし、前線は、来ます。雪の代わりにしとしとと雨が降っていることでしょう。
お見舞い申し上げます。
下記は、20年前の1月29日の天気図と気象庁のコメントです。同じ気圧の低気圧でも全く違う等圧線となっています。等圧線は、間隔が狭くなればそれだけ天気は荒れます。高気圧に挟まれた低気圧は、恐ろしい吹雪をもたらすこともあります。

20年前(2003年1月29日)の天気図

山では、年々積雪が少なくなっているといわれています。一時的なドカ雪のタイミングで雪を求めて山に入る登山者・スキーヤー・スノーボーダーの雪崩被害が年々増えてきていることも、この気候の変化も一理あるのかもしれません。また、動画配信やSNSにより技量以上の山域に入る行為も拡散されています。
僕が思うに冬の外での遊びは夏より危険です。
① 気象条件
② 装備
③ 経験値
④ 地形地質
この4項目のどれか一つでもかけると大きな事故になったり、いろんな方に迷惑をかけてしまいます。
自然の中で遊ばせていただき、気象条件も年々変化していることを考慮しましょう。

九州の山でも吹雪きます

個人的には、雪の降る山は好きです。
人も少なく、すべてをかき消してくれる雪。自分たちの歩いたトレイスすら消してしまいますが、登山道の凹凸も埋め尽くし、人の入った痕跡も消去してくれる。何度も来た山なのに真っ新な道が続いている感覚。
何事にも『表裏』があります。
冬の寒さ、雪の冷たさ。
冬が有るから春の心地よさ、灰色の雪雲に覆われているから太陽が出た時の光の強さと温かさを感じれます。
もう、1月も終わろうとしています。外に出かけて四季を楽しみましょう。

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