宮本亞門さんがカッコいい、と思う理由
*2023/8/9作成
今日、録画していた、「最後の講義/宮本亞門」というNHKの番組を見たんですが。
今回は、コレがたいそう面白くて・・というお話です。
実はぼくは、宮本亞門さんの舞台は観たことがなくて。
同じくNHKの「ヒューマニエンス」という番組に、彼がたまにゲストとして出てるのを見るくらいだったんですが。
それはまあ、人に伝えることのプロなので、当然といえば当然なのかもですが。
かなり濃密で、心を動かされて、共感できるお話がてんこ盛りでした。
例えば・・その1。
自分は舞台の演出家になろうとしたときに、「おカネ入るの?」「生活できるの?」「責任取れるの?」という怖い言葉/モノサシに、抵抗してきたと。
でも、「コレがいい!」という好きな気持ちこそが大切で。
それがみんな違うから、地球は面白いのだと。
だから、まずは無心になってやってみる。
結果、違ったら、別のことをやればいいと。
その2。
受講者に、「そこまで(宮本亞門のレベルまで)演出ができる「もと」は何か?」と訊かれ。
自分も痛みを感じたり、死にたいと考えたことがあった。
だから、こんなに生きるってすごかったよ、誰にでも可能性はあるよ、生きる価値はあるよ、と伝えたいと。
舞台はそのための道具だと。
その3。
両親や自分自身(彼は2度、死にかけたらしい)も含めて、たくさんの死を見てきたので。
誰でも死ぬので、死ぬのを怖がるのをやめようと思ったと。
「まだ生きてる」にフォーカスを当てると、明るくなれたのだと。
生きてることはこんなにもすごい、とわかったので、今はガンには感謝しているのだとか。
この3つ↑とも、ぼくと同じ考え方でした。
彼の話す姿は演出家らしく、ややもすると大げさにも見えましたが。
でもすごく伝わる話し方に惹かれてました。
ぼくが思うに、それは、彼は過去に強烈な体験をいくつもしていて。
でも逃げずに、それらをしっかり見てきて。
そうやって出来上がった自分の考え方や確信、覚悟を持っていて。
でも、人はみな違っていいのだからと、他者を丁寧に扱っていて。
そんな自分を正直に、素のままに表現している・・からなのかなと。
そんな彼の、60半ばの顔は、やたら眩しくカッコよく見えました。
「いい顔」というやつです。
ぼくも10年後は、あんな感じになろう〜と思いました。
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