Masanori Komba

愛知県蒲郡市出身/デベロッパーで都市計画に携わりつつ、一般社団法人マツリズムのマツリテ…

Masanori Komba

愛知県蒲郡市出身/デベロッパーで都市計画に携わりつつ、一般社団法人マツリズムのマツリテーターとして、お祭りの担い手支援/荒川区にて「talk ARAKAWA」実行委員会など/蒲郡市にて公共空間利活用を構想/2021年4月より東京大学大学院工学系研究科博士後期課程

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  • 祭の力で人と町を元気に。

    お手伝いしている一般社団法人マツリズムの活動に関するエッセイです。

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最近の記事

何書きゃいいんじゃ、という話。

いつの間にか36歳になっている。 もはや立派な数字で、人生まだ駆け出しなどとは、ちょっと言えないだろう。 思えばコロナ前までは、生活は充実していたと言えるだろう。 当時の仕事は建設コンサルで、もちろん拘束時間をはじめ負荷は大きかったが、贅沢を覚える前の一人暮らしにしては十分な収入をもらっていたこともあり、会社人としての自己評価はそれほど悪くはなかった。 そこにプライベートな活動として、足下では荒川区での自主イベントを仕掛けることの副産物として、ご近所ネットワークを広げられて

    • 多方面を追い続けるか、舵を切るか。

      既に1月も5日を過ぎたところですが、あけましておめでとうございます。 年が明けたとて、世界は何も変わりません。 しかし、スペシャル番組だらけのテレビに映る和装の芸能人や、ことごとく「今年もよろしくお願いします」からスタートするラジオ番組を聞く中で、否が応でも"カウンターリセット"を感じざるを得ないところです。 すると、今年はどう生きようかと、思いを新たに立てる気にもなるものです。 ちなみに年越しの瞬間ですが、かつて毎年開催されていた地元の集いも最近はめっきりないので、親の家

      • 少しずつ戻ってくるお祭りの狂乱。久しぶりにお祭りを覗いてきた話。

        プロボノのマツリテーターとしてゆるく関与しているマツリズムを通じて、7月末と、そしてこの週末、2つのお祭りの現場取材に行ってきました。 コロナ禍によってここ2年ほど日本におけるお祭り(特に御神輿や山車など密な部分)は雌伏の状態にありましたし、現在もなお都内のお祭りでは「中止」「御神輿は中止」といったポスターが目立つところです。 しかし、主観的な感覚ではありますが、お祭りを元通りに戻すための動きが、地方では着実に起こり始めているようです。 実際、これら2つのお祭りともに、マス

        • 博士研究をきちんと開始した話。

          2021年度より東京大学大学院に戻り、働きながら学位取得を目指し始めました。 ということは既にお伝えしていたことで、1年目は何もしないまま終わってしまったことまで惜しげもなく明かしていましたね。 「学位がほしい!」と決断したきっかけに大仰な動機があるわけではありませんが、一言で言えば「都市計画」というわけのわからない領域に対する執着です。 それならばその執着を形にしてやろう、あわよくばこの領域に貢献してやろう、と。 4月から新しい職場に移り、それと同時に始まった社会人講座

        何書きゃいいんじゃ、という話。

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        記事

          社会人10年目を前に、職場4ヶ所を達成してしまった話。

          働くとはどういうことか。 そんな大仰なテーマを論じたいわけではありませんが、当方なんと社会人9年目にして4ヶ所めの職場に到達してしまいました。 ジョブホッパーかジョブホッパー以外か。2014年3月に大学院を修了、この4月で社会人9年目となるので、これまで8年間の社会人生活を過ごしてきたとになります。 在職期間はそれぞれ、1社目に約2.2年、2社目に約1.8年、3社目に約4年。乱暴に平均すると1職場あたり2.67年、要は2年半強程度の周期で転々としていることになり、「なぜ若者

          社会人10年目を前に、職場4ヶ所を達成してしまった話。

          溢れる熱量をうまく編集できるか。「東港地区まちづくりシンポジウム」に会場参加してきた話。

          東京から日帰り新幹線で参加してきました。 こうしたイベントに数多く出席しているわけではありませんが、とても良いシンポジウムであったと思います。 2名の基調講演の内容が、きわめて濃厚かつ熱量を持って伝えていただけたこと。 それも、これから積極的に挑戦してほしいと考えているであろう「まちを育てる人」の候補である参加者を、きちんと勇気づけてくれるものであったように思います。 シンポジウムの様子・概要まずはイベントの簡単なレポートです。 会場 会場は、"東港地区まちづくり"の

          溢れる熱量をうまく編集できるか。「東港地区まちづくりシンポジウム」に会場参加してきた話。

          「公共空間を活用する」ってどういうこと?【はじめに】

          ここまで「東港地区まちづくりビジョン」をネタに、いろいろと書いてきました。 私は、故郷こそ蒲郡市の塩津校区ですが、大学進学で上京して以降、都内あるいは首都圏内での生活が長くなってしまいました。 ですので、ここでの発言は、あくまで、"ヨソモノが勝手に何か言ってる"くらいの感じですね。 でも、ただの第三者・批評家として、デカい顔をしていたいわけではないのです。 遠隔地の人間として、ある程度の謙虚さを持ちながらも、故郷がちょっといい感じになってくれたら嬉しい。 そのためには、毎

          「公共空間を活用する」ってどういうこと?【はじめに】

          鉄は熱いうちに打て。想いは熱いうちに開け。

          蒲郡駅を南に出て歩くと、ほどなく辿り着く空間。 行政的には「竹島埠頭」とか、「竹島埠頭緑地」とか呼ぶ、あのあたり。 歩く途中、写真のゲート、陸閘のようなものが見えます。 津波や高潮などの有事の際に閉じることで、水を堰き止めるためのものでしょうが、平時は基本的には開いています。 その奥に、ステキな空間があるのです。 ここにたくさんの人を集めてみたいな。 イベントと言ってしまえば、非日常の単発的賑やかしに聞こえてしまうかもしれない。 そうではなく、たくさんの人がこの場所の

          鉄は熱いうちに打て。想いは熱いうちに開け。

          博士後期課程の1年目が終わるが、研究とは何だったか。D1の一年を振り返る話。

          今日は学業の話です。 以前の記事で書いたのですが、2021年4月より、会社員の立場と並行して、大学院博士後期課程に入学しています。 2014年3月に修了した東京大学大学院工学系研究科都市工学専攻、それも全く同じ都市計画研究室に戻った形です。 でも、当時とはあまりに多くのことが違います。 共に切磋琢磨する同期がいないこと、 (すべてオンライン研究指導なので)生身の付き合いがないこと。 しかし最も大きいのは、「フルタイムの仕事を抱えていること」でしょう。 研究・教育が本分では

          博士後期課程の1年目が終わるが、研究とは何だったか。D1の一年を振り返る話。

          ニューノーマルでも会場参加を重視する意気込み。蒲郡市「東港地区まちづくりシンポジウム」の話。

          昨年8月の蒲郡市の「東港地区まちづくりビジョン」策定に始まるまちづくりの取組の中で、キックオフイベントが開催されるようです。 まだ1月17日にリリースされたばかりの情報。 詳細は上のリンク先からご覧いただければと思います。 参加方法としては、100名を上限とする会場参加と、定員無制限のオンライン生配信の2種類のチャンネルを用意いただいているそうです。 しかしながら、Webページのみに記載された、蒲郡市からのメッセージをしっかりと見つけましたよ。 ほら、ここに書いてありま

          ニューノーマルでも会場参加を重視する意気込み。蒲郡市「東港地区まちづくりシンポジウム」の話。

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その3】

          蒲郡市の「歩行者利便増進道路(ほこみち)制度」の導入を題材に記事を書いてたら予想以上に長くなり、三部作になってしまいました。 今回はいったんの完結編。 余所者がお節介ながら、市の方針について気になることを書いてみます。 これまでの記事はこちら。 蒲郡市の意図を勝手に想像する前回の記事にて、「歩行者利便増進道路(ほこみち)制度」の導入による効果として、 「①道路の構造(断面構成)が変わる」 「②道路占用がより柔軟になる」 「③占用事業者を公募すると、20年間の道路占用が可能

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その3】

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その2】

          続きの記事です。 ちなみにサウンディング調査への参加は受付は12月28日(火)いっぱいでしたが、どのくらいの事業者さんが申し込みをされたのか気になるところです。 さて今回は、アピタ蒲郡店の東側の道路「市道駅南1号線」を対象とした公共空間活用に向けた動きについて。 特に、 市が導入を検討している「歩行者利便増進道路(ほこみち)制度」とは何なのか その制度の活用によって、市はどのような将来像を期待しているのか を考えてみたいと思います。 「ほこみち」では何ができるのか。

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その2】

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その1】

          引き続き蒲郡市のお話です。 先日は、蒲郡市が2021年8月に策定した「東港地区まちづくりビジョン」を題材に、蒲郡市がちょっとまちづくりのギアを変えてきたな、という話をしたところです。 これに続く取組のご紹介です。 ビジョンを策定しておしまい、ではもちろんなく、ビジョンに基づく市としての具体的なアクションも起こり始めているのです。 サウンディング調査とは。というわけで、ビジョンの策定・公開に続く動きとして、市が「歩行者利便増進道路制度活用に関するサウンディング型市場調査」を

          蒲郡市は「ほこみち」決め打ちでなくてもいいのではないかなという話。【その1】

          蒲郡市が「まちを育てる人」を求めているらしい。

          故郷の話題。 ただの話題提供なのですが、蒲郡にゆかりのある方になんらかのメッセージが届けばいいなという願望も込めて。 突如公開された「東港地区まちづくりビジョン」2021年8月に蒲郡市は、かなり意欲的な要素を盛り込んだ計画「東港(ひがしこう)地区まちづくりビジョン」を策定・公表しました。 これを見て私がまず感じたのは、”蒲郡もはじまりましたね”ということでした。 何がはじまったのか? それは、民間の主体的な取組に期待するまちづくりの進め方です。 どういうことか。 これま

          蒲郡市が「まちを育てる人」を求めているらしい。

          コロナ禍のお祭りと地域の葛藤とは。

          告知用のnote更新です。 参画している一般社団法人マツリズムで、主に私が作成した「ハレの日インタビュー」のインタビュー記事が公開されました。 ライターとしては力不足ということに尽きるのですが、インタビューで得られた情報が濃密すぎて情報を絞り込めず、結果として超長文になってしまいしました。 さらに、なんとインタビュー実施は2月だったので、公開まで半年近くかけてしまったという情けなさ… ですが内容としては、きわめて普遍的な地域の悩みを表すことができたつもりです。 マツリズム

          コロナ禍のお祭りと地域の葛藤とは。

          奨学金返還完了を前に思う、学費負担のこと。

          私は、大学1〜2年生の2年間と大学院修士課程の2年間の計4年間、日本学生支援機構の奨学金の貸与を受けていました。 貸与額は全期間とも月額5万円で、主に生活費や授業料に充てるお金としていました。 高等教育を終えた時点で、5万円×48ヶ月=240万円の借金を抱えての社会人スタートとなったわけです。 その返還債務が、まもなく終了の見込みです。 学生期間を長めに過ごしたので、社会に出た時点で既に27歳であったわけですが、そこから毎月17,505円を引き落とされてきました。 終活を意

          奨学金返還完了を前に思う、学費負担のこと。