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散歩に出たら高級食材が日向ぼっこしてた 捕獲編

外出もままならないこのご時世ですが、散歩はOKらしいですね。僕の住んでる地域でも昼間の散歩を楽しむ人が結構います。集団でいます。

さて、僕も例に漏れず、バイクと釣り竿とミミズを連れて散歩に行きました。あわよくばお魚とのエンカも狙っていましたが、魚の方が人間より外出自粛していました。仕方なく竿をたたんで停めてあるバイクに戻ろうとしたその時です。

道の先にめちゃめちゃでっかいカメが見えました。遠目には彩度を極端に落とされたイシガメに見えますが、近づいても逃げません。イシガメだったら人の姿を認識した瞬間にものすごい速さで逃げるのです。違和感を覚えつつも僕はそのままゆっくり距離を詰めていきました。

10m手前くらいまで近づいてやっとわかりました。すっぽんです小学生の頃に学研の図鑑でしか見たことの無い「得体の知れないカメ」であるすっぽんがアスファルトに鎮座していました。

絶対に確保したくなった僕は、タモを構えてじりじり近づきます。そしてそのまま拍子抜けするほどあっさりと捕獲態勢にまで持ち込みました。

タモに入れて持ち上げると、網が千切れないか心配になるくらいの重さを感じます。

そのまま停めてあるバイクの前まで行きましたが、とても袋に入れて仕舞えるようなサイズではありません。わずかな逡巡のあと、僕はすぐに最適解を見つけました。

リアボックスを空にして入れればいいんです。空にするのに5分くらい掛かったのは内緒です。すっぽんがゴミを踏んづけてるのも見なかったことにして下さい。僕は背中越しにカリカリ音を聞きながらヘルメットをかぶりました。

家に着いて、僕はすぐに小学生の頃からずっと思い描いてきた長年の夢を実行することにしました。
それは…………

お風呂に水を溜めて水生生物を飼う!!!!!!

誰もが昔憧れたそれを、大人になった今叶えます。

そして今更ですが、すっぽんは食べるつもりで持ち帰りました。ただし〆るのは大体一週間くらい餌を与えず飼育する「泥抜き」をやってからです。早い話すっぽんを生かすスペースが浴槽しか無いわけですね。

魚じゃないのでカルキ抜きも何もいらないです。頭をアホにして蛇口をひねってジャバーーーーーーーーっと水を溜め、暴れるすっぽんを放ちました。

かわいい。。。。。

見てると愛着がわいてきます。つぶらな瞳、柔らかそうな身体……。数十秒に1回水面に鼻だけ出して「スー…ピー…」と呼吸するんです。めちゃめちゃかわいい……。

水槽と違ってなんの注意もなくじゃんじゃん水を溜められるので解放感があります。たのし〜〜〜!!

ひとり暮らしって最高!!

ユニットバスなので、浴槽を使うときはトイレの方にすっぽんを放り出して、終わったら戻すようにしました。これのせいでシャワー浴びるのに使う時間が倍になりました。どえらい逃げ回ります。

実家を出て初めて同居する脊椎動物が人でなくすっぽんになりました。良い機会だし出刃包丁もAmazonでポチっちゃった。泥が抜けるまでよろしくね。

料理編に続きます。

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