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【教育】「日本人の質の低下」は「教育の質の低下」から始まっている

自衛隊で痛ましい事件があったり、教員の不祥事があったりするたびに、「給与水準が低いので志望者が少なく、その影響で今後質の低下が心配されます。」というステレオタイプの文言が使われます。
この文言は随分前から使われていますので、今は相当低下していることになります。

 井の中の・・・と言われるように、同じ集団内にいれば、他の集団と比較できませんので本当の浮き沈みはわかりません。
コロナ下前に、僅かでもインドや東南アジアの教育現場を見聞きした一人としては、やはり「質」の低下は加速していると感じます。

では、低下する原因には何が考えられるでしょうか。
 いつもやり玉に挙げられるのは「教育」です。が、教育だけに問題があるのでしょうか。
詰め込み、偏差値教育はダメだからゆとり教育を。ゆとりはダメだからまたも詰め込み教育を。それでもダメだからアクティブラーニングを。そして、ICT教育やプログラミング教育、探求学習・・・。併行して、ジェンダー教育や校則・制服の見直し、部活動の時短、などなど。
 
抵抗できない子ども対象の課題・問題には中身の濃い議論もなく平然といろいろなものが持ち込まれます。もちろん、子どもに聞いても判断がつかないものもありますが、問題を議論させる機会は学びとして必要です。それがないから、自分の意思表示や意見が言えない子どもが増えていると思うのです。
どうしても日本人は議論は勝ち負けと思う人が多く、なかなか解決策を皆で話し合って見出すようになりません。
弁論好きの議論下手が多いことは国や都道府県、市町村などの議会運営で理解できるます。

時代時代の教育を受けた世代が大人になって社会構成しています、
 「質が低下した大人」が、パワハラ・セクハラや虐待をしたり、そういった場面から逃げたり、無反応だったりする姿を見ることで、「質の低下した子ども」が年々量産されている結果でしょう。

残念ですが、何かの外圧がかかることが日本社会には一番有効です。