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真のプラス思考とは?「あなたがその物語に登場したときよりも、少しでも多くの恩恵を残してこの物語を去る」運転者を読みました

おはようございます😃


以前にnoteでミイコさんがご紹介したくださっていた「運転者」。

この記事を読ませていただいて、面白そう!そう思い、図書館に予約して待つことかれこれ数ヶ月。


忘れた頃に届き、そしてあっという間にごくごく完読しました。


ネタバレにならない程度に簡単に粗筋をご紹介するとこうです。


主人公岡田修一は、向いていないと思う保険のセールスの仕事で大穴を開けてしまう。


自宅には、不登校気味の娘。うるさい妻。そして、実家の母からも何やら気になる電話がかかってくる。


人生何もかもツイていなくて、自分はなんて運がないんだろうと思っている。


そんな岡田修一の元にある日突然一台のタクシーが運転手とともに現れる。


「目的の場所までお連れします。どれだけ乗ってもメーターが0になるまで、あなたは乗り放題です。」


何やら謎めいた言葉を発するこの運転手。


岡田修一は運をよくするのが仕事だというこの運転手とタクシーの中での会話を通して、次第に自分に気づいていく。


とまぁ、ざっくり言うと、こんな感じです。


この本のすごいところは、いわゆる自己啓発系の開運スキル本とは一線を画し、岡田修一をめぐる人間群と、そして運転手との対話を通して、物語全体を通して運が良いとはこういうことだと教えてくれることです。


どれもすごく胸に刺さってご紹介し尽くせないのですが、今時代もウクライナ情勢などで不穏なので、強いてピックアップすると、


あなたのお父さんはあなたのことを愛していました。そしてあなたが育つこの国を守りたい一心で、あなたの将来の幸せだけを願って、死んでいきました


そうなんです。


どんなに運が悪い!ツイてない!という人も、この日本という国に生まれ、今ここで呼吸をしている人は、多かれ少なかれ、生きたくても生きづらい、運の良さなんか感じられるべくもない悲惨な戦争で亡くなっていった方々の命のうえに生かされているのです。


この本の中で、プラス思考にどこか嫌悪感を持つ岡田修一に対して運転手がこういいます。


「そこにあなたが生まれ、そしてほんの百年ばかり生きて死んでいく。そのときです。あなたがその物語に登場したときよりも、少しでも多くの恩恵を残してこの物語を去る。つまり、あなたが生きたことで、少しプラスになる。それこそが、真のプラス思考だって言えるんじゃないかと思うんです」


痺れました。


ここ最近、特に今年に入ってから、私は「今生きているのは奇跡だ。だから、少しでも次の世代が「この世界に生まれてきてよかった」と思える世の中にできるよう、自分の最善を尽くしていこう」


魂の希求にも近い心の声がとまることなく続いています。


そんな時、出会ったこの本に


「そう生きろ」


岡田修一だけではなく、私もそうメッセージを伝えてもらっているように感じました。


ミイコさん、素敵な本に出会うきっかけをありがとうございました✨✨✨


ここまでお読みいただき、ありがとうございました✨✨✨

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