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中小企業診断士の難易度・学習時間について【資格試験】【科目別】

中小企業診断士に興味があるがどれくらいの難易度か気になる方も多いと思います。初学者向けに他の資格試験と比較してどれくらいの難易度であるかを記載しています。
合格に必要な得点率が60%の中、1次試験に78%、2次試験71%、総学習時間350時間で合格した私が中小企業診断士の難易度を解説
します。

中小企業診断士試験の難易度・学習時間について

2022年度は、マークシート式の1次試験合格率29%、記述+口述式の2次試験合格率19%という結果でした。単純に掛け合わせると合格率約5%という狭き門です。また、各予備校が発表している必要学習時間は1,000時間と膨大な時間を必要とします。
1,000時間とすれば、司法試験や公認会計士、税理士、弁理士、不動産鑑定士、司法書士の最難関資格と比較すると短期間かつ独学での合格が可能な資格。一般的には社会保険労務士や一級建築士、日商簿記1級と同等の難易度で、土地家屋調査士や行政書士より難易度が高く、日商簿記2級や宅建士と比較するとかなり高難易度であると言われています。

同難易度の資格と比較して専門分野の一点突破でないため、大企業(JTC)総合職で様々な経験を積んだが専門性に不安のある方今の業務に満足できず経営企画・コンサルティング業務を目指す方最適な資格です。

次の段落より、試験別科目別に解説いたします。

1次試験及び2次試験の合格率について

1次試験は7科目の合計点が60%以上かつ1科目も40%を下回らないことで合格となります。よって、最低でも7科目とも40%を下回らないための学習が必要です。
また、2次試験は4科目の合計点が60%以上かつ1科目も40%を下回らないことで合格となります。
下記がここ5年間の合格率の推移です。

中小企業診断協会HPより合格者数÷申込数で算出

1次試験2次試験ともに20%程度で推移しており、総合的な合格率は20%×20%=4%程度となっています。
※1次試験合格者は2次試験を2年間受験可能ですので、正確には数値が異なります。

1次試験の科目別合格率について

1次試験は7科目ありますが、1度60%以上を得点した科目は科目合格となり、合格年度を含む3年間合格扱いとなります。
下記が1次試験合格者を除くここ5年間の科目合格率の推移です。

中小企業診断協会HPより抜粋

年度により科目別の難易度は大きくブレます。例えば企業経営理論は平成30年に科目合格率が10%を割り込んでいましたが、令和3年は30%を超えています。複数年かけて合格を目指しても難易度の上下によって思い通りには進まない可能性があります。
基本的には1つ1つの科目の難易度は高くありませんし、1度に全科目受験することがおすすめです。
学習開始が1次試験の直前となった場合には2年間で合格を目指すのはありです。

1次試験合格に必要学習時間について

これまでの業務経験から得意科目と苦手科目に分かれます。最低限下記の時間は覚悟しておいた方がいいと思います。
得意科目
:テキストのインプット10時間+過去問のアウトプット20時間
     =30時間以上
苦手科目:テキストのインプット30時間(まとめ直し等含む)+過去問のアウトプット20時間
     =50時間以上
上記により合格圏内
には入れると思いますが、前述の通り年度によって科目合格率は大きくぶれます。なので、合格の確度を上げたいということであれば、
得意科目
30時間✖️2=60時間
苦手科目50時間✖️2=100時間
を見ておいた方が確実です。
学生等の全科目初学者ということであれば700時間が高確度で合格できる目安です。

2次試験合格に必要学習時間について

2次試験の学習方法は下記の3パターンです。

①理論の応用力は1次試験学習の習熟度やビジネス経験によって、③基礎ビジネススキル(ライティング、クリティカルシンキング)は学生時代からの積み上げによって、2次試験合格までに必要時間に大きく差が出ます。よって①③については万人が合格できる学習時間の設定が困難です。
※ツイッター等を見ると学習時間は別として合格に5年超を要した方もいらっしゃいますし、元々基礎ができており最小限の学習時間で合格される方もいらっしゃいます。

②解法習得はある程度目安の設定が可能で、
4科目×5年分×(1回目2時間+2回目2時間+3回目1.5時間)
110時間
を最低限と考えていただきたいです。
合格の確度を上げるには過去問を10年分にしていただくことや2年目以降であれば間隔をあけて5回程度繰り返す事も有用です。その場合には①理論の応用力③基礎ビジネススキの学習も含めて200時間程度必要になります。

まとめ

中小企業診断士試験合格圏内に到達するのに、最低限でも1次試験210時間+2次試験110時間=320時間程度は必要です。(学習開始前に過去問を解いてみることがおすすめ。業務経験がある科目は初見でも60%超の得点ができ時間を節約できるかもしれません)
合格の確度を上げるためには初学者であれば1次試験700時間+2次試験200時間=900時間程度が目安となります。

効率的に合格するためには是非下記の記事をご参照ください。
1次試験

2次試験

記事内の合格率は下記H Pより算出しています。



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