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「起業の準備はどうしたらいいでしょう?」

「起業の準備はどうしたらいいでしょう?」

と質問してしまう人は、起業に向いてない(笑)

まず、「準備」というからには「身につけるべきスキルが存在する」前提で話していることがわかる。起業やフリーランスって、スキルじゃないんだ。

スキルというのは国語算数理科社会であり、点数化、数値化できる。

会社に長く勤務していると、どうしても「君は何ができるのかね」ワールドで呼吸することになる。ビズリーチへの登録もスキルだ。

昨今流行りの「ジョブ・ディスクリプション(Job Description)」つまり、自分の仕事を定義する。置換可能な、再現性あるものにする。要はスキル。

「君は何ができるのかね」ワールドは「スキルワールド」と言い換えられる。

会社員や「雇われる立場」というのは、言い換えると、「スキルワールドでずっと暮らす」になってしまいがちだ。

それこそ、「あひるのおもちゃをきれいに並べる」ことが仕事と勘違いする。

シンセシス(Synthesis)とアナリシス(Analysis)。

簡単にいうと、シンセシスは総合的思考、アナリシスは分析的思考。
スキルはアナリシスと馴染みが良い。なんたら分析。

データ分析、競合分析、SWOT分析、リスク分析、コストベネフィット分析、市場分析、ペステル分析(Political, Economic, Social, Technological, Environmental, Legal Analysis)・・・山ほど出てくる(笑)

これらは「勉強」できる。試験問題として出題可能だ。

特に名は秘すが某出版社ダイヤモンド社編集者が自分の担当する書籍コンテンツの条件として「再現可能」としていて、これは要するにビジネスを科学としてとらえているわけで、スキルなわけだ。ぼくはビジネスを科学としてとらえていないので、だからここから書き下ろしを出すことはないな、と思っている(翻訳は出してる)。ぼくの書くものは再現性など、ないから。

BE:FIRSTの映画をずっとおすすめしていて、たいていの女性は行く。たいていのおっさんは行かない。特に大企業に勤務するエラいさんは絶対行かない。

その心理は、こうだ。
「そんなん行って、何になるねん」

この、「何になるねん」というのが、「因果」でとらえている証拠であり、すなわち、「スキルの国で長く暮らしている結果」なわけだ。

映画に行く→ 何か自分のトクになるスキルが身につく

大企業こそ、スキル王国だから、致し方ない。

BE:FIRST映画でメンバーの言葉に「音源を超えたい」というのがある。せっかくライブやるのだから、その瞬間を共有しているBESTY(来てくれているファン)に届けるのであれば、音源をただなぞるのではなく、クリエイションしたアートを

これはスキルじゃないんだよ。彼らのスキルは超一流だ。その上にあるセンス。これはシンセシス、総合的なアート。

あるいは、あるあるの感想が、経営者があの映画観ると、どうしても育成するSKY-HIさんの立場に自分を置いて、「自分が彼の立場に立って、社員をBE:FIRSTメンバーのように育てるには」という視点になる。それはそれで大切なことなんだけど、違う。

自分自身のセンス&スキル=シンセシス&アナリシスのバランスを振り返るきっかけにして欲しい。

サーフィンはスキルだけではできない。

風や波、そして自身の全体をバランスさせるシンセシスなスポーツだ。

サーフィンなんか知らん、という方のために。これです↓

ちなみにぼくは湘南葉山・海のそばに10年住んでいた。サーフィン、やったことない← はい、ここでツッコミ入れてください。

起業、というのは、言い換えればビジネスというアートを創造するクリエイションであり、つまるところシンセシス、総合だ。

身もふたもない言い方をすれば、センスの問題になる。

起業がうまくいくかいかないかは、センスにかかってる。

大きな組織で、スキル王国の住人として長くいればいるほど、ここんとこの経験を一度もしないことになる。

ぼくは、起業するなら一日でも早く、若いうちに、と言っているのは、これも理由だ。つまり、会社では、スキル偏重で、センスを磨く総合的な体験を得難いから。

人生100年時代。会社を65歳で辞めたとしても、35年、自分で稼がなきゃいけない。変わらず「雇われ」であれば、スキルのままでいいけど、「自営」しようと思うなら、センスが必需だ。

そしてセンスを磨くには、まずは自分でやってみるしかない。文学や絵や映画、音楽、歌舞伎、演劇に親しむ必要がある。そしてこれらから最も遠いのが、大企業なのである。

あと、中小企業経営者のおっさんも危ないね。代表取締役担当者として、スキル仕事しかせず、経営戦略やストーリーをシンセシスで構想したことのないおっさん、山ほどいるから。

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