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インフルエンサーの失業

乙女座宮に嫁いだ妹がめでたく出産した

というのでZOOMでお祝いした。あんなやんちゃな跳ねっ返りが赤ちゃんを産むなんてびっくりだ。スクリーンに映し出された甥っ子はとても可愛かった。おめでとう!

笑顔で人生初の「おじさん」体験を済ませ、リビングに降りたら知らない青年と老婆がいてびっくりした。そして彼らが、いまZOOM越しに話したばかりの赤ん坊と妹だとわかって腰抜かした。

獅子座星人のご主人が亡くなり、「やはり老後は地球で」過ごしたい妹が銀河鉄道に乗ってはるばる帰郷したというわけだが、このケースであらためてわかった。

1つの時間は、存在しない。「今」は意味がない。

タワーマンション最上50階に住む人と1Fに住む人とでは正確には流れる時間が違う。比較すると50Fが速く、1Fが遅い。

友人のパイロットトシがいつまでも若々しいのは、彼が長く飛行機に乗っているからだ。機内で流れる時間は地上より遅い。

理論物理学が証明してくれている。

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この本によると、単一の時間というものはそもそも存在しない。

確かに。

沖縄へ出張すると、朝日の昇るのが大阪より遅いし、日の沈むのも遅い。

帯広では朝日は大阪より早く昇り、夕日は早く沈む。

同じ日本でも、地政学的に距離が離れると、お日さまの位置が違う。

パリの友人に13時から始まるセミナーの案内すると「朝5時起きはつらいっす」と返事がくる。こっちの昼間はパリでは8時間さかのぼった朝5時なのだ。

それだけではない。同じ部屋に妹がいたとして、彼女の姿が見える。見えるが、光がぼくの瞳に届くまでに数ナノ秒(1ナノ秒は1秒の10億分の1)かかっている。つまり、いま見ている妹の姿は部屋のぼくとの距離分、「過去」のものなのだ。

ということは、空間の数だけ無数に「今」が存在する。

つまり、全員にとっての「単一の今」は無意味なのだ。

コロナはぼくたちに「一緒にいるな、離れなさい」と言う。

離れるということは、ますます、「複数の今」「各自の今」の中にぼくたちが暮らすということになる。

インフルエンサーが失業する

人々の興味関心(インタレスト)がマイクロ化した。SNSが加速した。この傾向は2010年頃から始まっていて、それがマーケティングの手法を変えた。マス・マーケティングを無力化し、小さなインタレストへフォーカスするフォーカス・マーケティングが重要になった。

それから10年。今年コロナがさらにインタレストをマイクロ化した。

だから「みんなが欲しいもの=かつて『ベストセラー』と呼ばれていたもの」が無意味になった。

これは何を意味するか。

インフルエンサーの失業だ。

You Tubeチャンネル登録者数が300万人とか、インスタフォロワー100万人とか、TikTokフォロワー160万人とか、オンラインサロン会員数10万人とか「多いほうがエラい」というものさしが無力化する。

これはぼくも実感していて、JOYWOW VOICE年末の特別編、簡単に言うと、身内ネタをやった。

JOYWOW仲間がJOYWOW仲間を褒めてほめてほめまくる、という「知らない人にはさっぱり」の内容なんだけど(笑)、これが再生回数、通常回の倍になってる。

閉じた仲間うちで、楽しめたら、それが何より! JOY+WOW+LOVE and FUN! 

コロナ時代のマーケティングの本質を見た。

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