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楽しいことだけをやる。

あるお坊さん人生相談の動画。相談者「哀しみや怒りにどうしても負けてしまいます。どうすれば克服できるでしょうか」

これに対し、お坊さんはブッダを紹介しつつ、自分は空手黒帯で、門下生から「どうやったら黒帯になれますか?」と聞かれたら、こう答えると言う。「黒帯になるまで、やり続ける」。それと同じで、「哀しみや怒りといった自分のこころをマネジメントできるようになるまで、やり続けるのだ」と説いていた。仏教ブラザーズはやはり「しんどい」路線を選ぶ(笑)修行が好きなんだなあ。

もしぼくが同じ質問されたら、どう答えるか。

「哀しみや怒りという感情をしっかり味わいましょう。克服する必要なんてないし、もともと克服なんてできるものではない。なぜなら感情は首から下であり、克服というのは首から上、脳の仕事。だからできるものではない。消防士さんとお医者さんの担当が違うように、担当が違う。

そしてこころのマネジメントなんて、そもそも無理。それより自分が楽しい、と思えることにエネルギーを使いましょう。すると、開けます。いろいろ開いてきます」

まあ、人それぞれ好みってのがあるから、何が正解、というのはないんだけど。

楽しくない、苦しい、というのは、「その道は、やめたほうがいいよ」というメッセージだと思う。リト@葉っぱ切り絵さんは、サラリーマンだった。物忘れは悪いわ、不器用で要領は悪いわ・・・。自分で自分のことが嫌いになるほど、まったく仕事ができなかった。当然、上司や同僚、後輩たちからいろいろ言われたり、言われなくてもマイナスの空気を出されていたはず。

そんな中、「ADHD(注意欠陥・多動性障害)」という言葉に出会った。異常な物忘れの多さや要領の悪さ、直したくても直らない自分のダメな部分は、どうやらこの障害による先天的なものだとわかった。

病院で診断を受け、そのまま逃げるように会社を辞めた。

これからどうする? 

普通の人の「フリ」をして働くか。

それとも障害者として配慮を受けながら働くのか。

正直どっちも嫌だった。どうせなら好きなことを仕事にしたい。でも、これまでの自分はその「仕事」をまともにできなかったじゃないか。年齢も30歳になっている。

どうする?

そこでいろいろやって出会ったのが「葉っぱアート(leaf art)」。手持ちの貯金残高は2万円になっていた。

あれこれ考えるより前に、「いちばん熱のあるうちに、まずやってみる」

近所の公園で葉っぱ探して、作品にした。インスタに投稿した。

多くの人に届いた。

ADHDのおかげで集中力(過集中)に恵まれ、作品作りに活かせている。

*上記は、リト@葉っぱ切り絵さんのこの素敵な画集を参考にしました。

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リト@葉っぱ切り絵さんについている神さまが、「そっちは違うよ。取り替えの効かないあなたの仕事はこっちだよ」と、ADHDというツールを使って、教えてくれた。サラリーマンの仕事は、向いてる人がやればいい。君の仕事じゃない。

この話から学べるのは、「楽しくないことは、やってはいけない」。「楽しく思うことを、仕事にする」だから黒帯になるまでやっていいのは、空手が楽しくてたのしくて、仕方ない人だけであり、楽しくない人は、速攻でやめていいのだ。

思えばぼくも会社員、向いてなかった。「向いてないよ、君の仕事はこっちだよ」というサインは今から思えばあちこちで灯っていた。それに気づいても、「いや違う。ぼくはサラリーマンの道を全うするのだ!」とがんこにやってた。19年間も。まるで修行である。あのまま続けていたら、おそらく精神が壊れてたと思う。

好きなこと、楽しいことだけをやる。開けますよ。本当に。

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