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うちの成果(results)は何か?

ぼくたちはややもすると目の前にとらわれてしまう。しかし、仕事の成果(results)はすべて、組織の「外」にしかない。「内」の仕事は作業でしかない。たとえばちょうどいま、年末調整書類の季節だが、とにかく必要な書類・・・保険会社からの控除証明書とか・・・を揃えることに懸命になる。めんどくさいなあ、と思う。とはいえ、めんどくささを乗り越え完璧に済ませたところでそれは仕事とは言えない(税理士さんや、税務署の皆さんにとってはもちろん、大切な仕事だ。彼らの組織の「外」、クライアントにある成果だから)。

これと同じことを結構時間や手間、エネルギーかけてやってる人が多い。たとえば売上の集計をスプレッドシートに一所懸命打ち込む。売上というのはすべて「結果」であり、商人が生み出さなければならないのは「原因=なぜ売れるか」なのだ。だから、スプレッドシートはすべて作業。

そもそも「うちの成果(results)は何か?」という問いを立てたことがあるだろうか。作業、やるべきことはいついかなる時でも湧いて出てくる。常に忙しい。常に忙しいのだがそれは本当に「外」に成果を生み出すためのものだろうか。

それと同時に、昨今の特に大きな会社の想定している「成果」は、すべて自分ちのためのものと言えないだろうか。たとえば、お客さんが困ったとき、「チャットボットを用意しています」「FAQ(よくある質問)はこちらです」などと用意はするものの、電話番号やメールの問い合わせ先の記載がない。あってもわかりづらい(アマゾンがその代表だ)。その昔ビル・ゲイツが著書で「お客さんにすべてやってもらうのが一番」と書いていて、なんじゃこれ? と思っていたが、基本そうなっている。

銀行がどんどんATMを減らしている。その背景にはアプリが前提のオンラインシステムがある。パソコンで振り込みしようとしても、スマホアプリでワンタイムパスワードを表示させないとできない。これって、高齢者をのけものにしている。

コンビニ、スーパー、ドラッグストアのセルフレジ。あれはお客さんのためではない。自分たちのためだ。

つまり、自分ちの組織が楽になるように、できるだけ客を使う。自分の組織内に成果を置いていることにほかならない。

マーケティング戦略やブランド戦略を考える、そして今流行のCXやDXも、「うちの成果(results)は外にしかない」を前提としたとき、またガラッと姿が変わってくるのではないか? 

お店でも、ネットショップでも、会社でも、是非一度「うちの成果(results)とは何か?」について考える時間を持ってみましょう。

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今朝の朝日。ありがとう!

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