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サクセス・ブレーン

「目標や願いが叶わない。どうしてだろう。一所懸命やってる。願ってる。誰より熱く願ってるのに・・・」

叶うときって、どんなときか。叶わないって、どんなときか。答え。叶うのは、とてもとてもとても具体的なとき。目標や願いが叶うように実際に動くのはぼくたちではなく脳なので。脳は具体的でないとわからない。忖度しないし推測とか「気を利かせる」ことができない。

思えばぼくはこれまですべて具体的に願ってきた。高校受験、14倍の高倍率だった。教室で試験受けながら「受かって、ここで勉強するんだ」とイメージしてた。黒板横にあった花瓶、今でも覚えてる。大学受験のときもぼくでまだ6期生という若い学部だったので教室が新しく、「気に入った! ここにする」と決めた。高校では理科の試験に大学クラスの難問が出たり、大学では数学が5問中1問しかできなかったりしたけど、そんなの関係なく合格した。

みんな受験といえば、「合格しますように」と願うよね? 合格って、抽象的なんだよ。脳は理解できない。行動で指示しないと。だから志望校の制服着て校門くぐるイメージとか、クラブ活動やってる午後のシーンとか具体的に指示してやる。

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ぼくの出身高校だけど、校門から上り坂になってて、左にテニスコートがある。入試の朝、ここでテニスする姿もイメージした。テニスなんかやったことなかったんだけど、実際に入学後、テニス部入った。ついていけなくてすぐに辞めたけど(笑)

経営やプロジェクトもこれと同じ。NPO(非営利組織)はネーミングが悪い(笑)。ノン・プロフィット、利益を否定してる。だからみんな利益は二の次、三の次になる。違う。NPOとビジネスの違いは成果の定義にある。ビジネスの成果はシンプル、利益だ。いくら投資して、いくらに増えたか(減ったか)。

NPOの成果は、ミッションを達成できたか、資金源開拓のみならず、一緒に汗かいてくれる「仲間」をどれだけ増やせたか・・・など、いっぱいある。あるけれど、だからといって利益が不要なわけではない。何やるにもお金は要る。家賃、人件費、広告宣伝着、ウェブ維持費、研究費・・・。

なのに、「良き意図」に共感してくれる「良き人の善意」に甘える流れになってしまい、やがて1人脱落、2人脱落・・・。NPOの「老舗」が少ない理由はここにある。人間のいる限り、貧困はある。病気もある。社会不正もある・・・NPOの解決するべきテーマは消えない、広い。だからこそ、NPOは創立時、ミッションの定義を絞り込み、期間限定にする必要がある。その期間内に一体いくらくらいの資金が必要なのか、見積もる。市場つまり顧客の定義が、ビジネスよりも重要なのだ。NPO経営者こそ、具体的な金額を脳に刺す必要がある。脳は「良き意図」なんていう抽象的概念を理解しないからね。

プロジェクトを企画するときに大切なのは、その収益性だ。昨日塾生と話してて、彼女の手がけているブランド、立ち上げの8年前から知ってる。山あり谷ありだったが、「月末の支払いどうしよう」の状態から脱し、いまや2億動かすようになってる。「2億って大きい金額かと思ってたけど、そうでもないですね」。ここ、とても大事で、脳にとって、200円も2億も関係ない。彼女はめちゃくちゃ具体的なイメージを描くのが得意。そしてそれを脳に指示する。どうやってそのイメージに到達できるかは知ったこっちゃない。脳の仕事だから。具体的が彼女の強みであり、ブランドの強みになってる。

一方、弱いプロジェクトは収益が見えない。社会性、つまりNPOのように「良き意図」だらけだったりする。ぼくが聞く。「いくらかかるの?」答えられない。新しいことするのに、わからない、というのはわかる。わからないなら、余計に、「では、500万」と、テキトーに決めておく。500万に向けて脳が動き出す。

逆に、人件費いくら、広告宣伝費いくら、家賃いくら、材料費いくら・・・と項目並べておよその金額を入れ、積み上げるというやり方もある。やめたほうがいい。どうしても縮小均衡、話が小さくなる。かつ、それって、ぼくたちの限られた経験の中から生まれた「必要であろう項目、費用」であり、それをなぞるためのプロジェクトなら、やらないほうがいい。新しくないから。

欲しいのは想定外のパワーだ。だから、テキトーに、えいやっとお金で決めてしまおう。

そう、経営も、プロジェクトも、お金。お金で脳に指示する。実現するよ。目標や願いが達成されることをサクセスと呼んでみよう。サクセスの反対は、脳に何も指示しない。この、目標必達させる脳の使い方を今日からサクセス・ブレーンと呼ぶことにします(笑)

サクセス・ブレーン、受験にも、経営にも、NPOにも必ず使えますよ。脳に指示するだけ、あとは何もしないでいいので楽です。

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