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シャボン玉、経費で落ちますか?

彼女には悪いけど、ちょっと飽きてきた。なので部屋に行く回数も減ってしまった。パジャマ買って置いてくれてたんだけど、それ指して彼女、つぶやいた。

「これじゃ、減価償却できないわ・・・」

彼女は同じ会社の経理にいる。さすが経理、と思った・・・らしい。友だちの話です。あくまで友だちの話ね。

オーストラリアの世界地図がある。
ぼくらとは逆さまだ。

オーストラリアで生まれ育った人は、こういう世界地図が脳内にインプットされているのだろうね。

こちらはキューバ。
横に長い。

アルゼンチン&チリ。
タテに長い。

北海道旭川で生まれ育った人に、「本州はどこにある?」と聞いたら、自分の目の前指して、「ここからタテにまっすぐ伸びてる」。
「東京、どこ?」
「そのタテの、どっか」
面白い。

ぼくは大阪で生まれ、尼崎で育った。なので、東京と言えば「右」、福岡は「左」と認識してた。それが神奈川県葉山に住んだり、横浜にオフィス構えたりしていた時は、大阪が「左」、福岡は「はるか左」のイメージになってた。

ニューヨーク・マンハッタンに住んでいた頃、日本は「ひと塊り」だった。細かい都道府県は消えてた。

人間をはじめとして、生物は環世界の中に生きている。

簡単に言うと、シャボン玉だ。世界を見るとき、自分独自のシャボン玉を通して見る。だから自然に歪曲する。

現実と思っているものは、実は現実ではない。シャボン玉を通して見た幻想なのだ。

よく、「私は文系だから」とか「製造担当だから」と言う言い方をする人がいる。「なにしろ、この年になるまで営業一本で来ましたから」とか。

たいてい新しいことをしない言い訳として使われるのだが、もったいないと思う。

単に「私は文系というシャボン玉の中に住んでいます」「製造担当というシャボン玉の中が心地よいです」「営業一本というシャボン玉で防御してますからこれ以上ツッコミ入れないで」と言ってるだけなのだ。

ところが、シャボン玉は、成長を阻む。

ぼくやあなたが使っているパソコンのCPUには味の素製のフィルムが使われている。半導体には欠かせない絶縁材としてのフィルムABFだ。95%の圧倒的シェア。

なぜ味の素にこれができたかというと、味の素製造過程で生成される中間体を硬化剤にする技術を応用したから。

ABFは事業利益369億円、味の素全体の27%を稼ぎ出す。

味の素が半導体材料を開発するきっかけは1980年代、食品が伸び悩んだことをきっかけに、事業の多角化を目指した。そこからの歩みなのだが、「うちは食品調味料会社ですから」と環世界の更新を怠っていたら369億円は生まれなかったわけだ。

明後日、BE:FIRSTの映画を、今度は4DX2Dシアターで鑑賞する。3回目だ。
違う鑑賞環境を楽しむことで、さらに多角的に彼らを研究することができるはず。

これも、JOYWOWの事業多角化のための勉強です。このチケット代、経費で落ちますかね?
あ。冒頭に経理の彼女を持ってきてしまったがゆえに、聞いてしまった。でもあれはあくまで友だちの話なので・・・・。

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