Vol.15「キヅキが重なって対話になっていくのが見えたのが面白い!」科学コミュニケーター・本田隆行さんのワークショップレポート
キヅキランドがオープンして1ヶ月半。キヅキランドの中の住人も増え、キヅキもどんどんふくらんでいます。基本的には自由に訪れていただき、好きな時にムービーを見てキヅキを書きこんでいただくキヅキランドですが、みんなで一緒にムービーを見て一斉にキヅキを書きこむワークショップも開催しています。
今年は4回のワークショップを予定。5月には第1回のワークショップが開催されました。ワークショップを一緒に体験する大人の仲間=キヅキセンパイとして登場したのは、科学コミュニケーターの本田隆行さん(インタビューはこちら)! 昨年夏のベータ版でのワークショップに続いて2回目のワークショップとなった本田さん、今回のワークショップでは「他の人のキヅキに意識を向ける」ということを狙いにしたといいます。
「キヅキランドって、自分のキヅキをどんどん書きこめることが楽しいのですが、ついつい書きこむことに夢中になっちゃう。でもキヅキランドには自分以外にもいろんな人がそれぞれのキヅキを書きこんでいて、自分では発見しそうもないようなことを見つけてたりするんですよね。それに気づいてほしいなと思って」(本田さん)
ワークショップ序盤は、まずはこどもたちにそれぞれのキヅキを書きこんでもらいました。今回、本田さんがピックアップしたムービーは「プールの底から」。水中カメラで人が飛び込む瞬間やゆらめく水底の様子をスローモーションでとらえたものです。
「プールに飛び込んだ時って目をつぶっていたりするので、自分では水中でどんなことが起きているのかは見えないですよね。水泳競技のTV中継などで水中カメラの映像を見ることはありますが、その時はタイムだったりフォームだったりを追いかけてしまって、あまり水の中の様子には注目していない。そんな、普通はちゃんと見ないような部分を普通じゃ見ないような速さ(スロー)で見るのって楽しそうだなぁって。あとはプールの映像って『夏が来るな』という感じがしていいな!と思ったんです(笑)」(本田さん)
そんな「プールの底から」の中に、こどもたちがどんなキヅキを見つけたかというと……
こどもたちはそれぞれの目で、不思議やおどろきを見つけ、どんどん書きこんでいきます。そのなかで、本田さんがまずこどもたちに注目を促したのが、「?」のキヅキです。たとえば、こんなもの。
こういった「他の人が疑問に思ったこと」について注目を促すと、参加しているこどもたちから次々に「自分の考え」が書き込まれました!
また、疑問に限らず他の人のいろいろなキヅキにも、みんながそれぞれ自分のキヅキを重ねていきます。たとえばこちら。泡の動きに注目したキヅキについて、4つのキヅキが重なった様子です。
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「『考え』を重ねるだけじゃなくて、『たしかにー』『そうかも!』っていう心から思わずあふれたつぶやきのような書きこみもありましたね。ムービーの中の1つのシーンを見ながらゆったりとした対話が行われていたことは、見ていてとても面白く、わくわくする時間でした。このワークショップは参加者同士で顔を見ることはできないんですが、みんな書きこみでつながっていることが自然と体感できたんじゃないかと思います」(本田さん)
本田さんは今回のワークショップを通じて「キヅキランドは、いつもどおりの世界をいつも以上に楽しむためのきっかけを作れるかも……」と感じたそうです。
「こんなふうにキヅキランドがきっかけとなって、自分の周りに広がるリアルな世界に『あ!』『おや?』とキヅキを見つけて『書きこみたい!』と思ってもらえるようになったら、立派な『キヅキのめがね』を手に入れたということになるんじゃないでしょうか。またこの後にもワークショップが開催されます。その時にまた、参加者のみんなの『キヅキめがね』を紹介していきたいですね」(本田さん)
今後のワークショップについては、公式TwitterやPeatixのキヅキランドページにて情報を発信していきます。このあとまた、新しいキヅキセンパイが仲間として登場するかもしれません。ぜひチェックしてください!
今回のワークショップの様子はこちらの動画でご覧いただけます。
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