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海外で仕事をして感じた事「日本人は海外で勝負できる!」

アメリカ人は優秀?

僕は2003年にアメリカで働き始めるまで、アメリカ人のビジネスマンはみんな優秀だと思っていました。

日本で勤めていた会社はアメリカ本社の企業なので数名米国から東京オフィス駐在で働いていましたが、彼らはトップマネージメントクラスでそもそもグローバルで評価される人達。そんな人達が優秀だったという思い込みからかもしれません。実際に本国から来るストラテジーの組立て方、クリエイティブ、メディアの効果測定手法等まだデジタルがここまで普及していない時期に広告効果を科学的に分析していたので、20世紀当時「やっぱりアメリカは進んでいる」という印象を強く持っていた事が「アメリカ人は優秀」と思っていた要因としてあると思います。

ロサンゼルスの会社での経験

僕がロサンゼルスで就職した会社はアジア人オーナーの現地広告代理店。
その会社は
①アメリカ企業がアメリカ国内のアジアンアメリカンマーケットに興味があるとする。アジアと一言で言っても10以上の言語が話され、文化も違う。それをワンストップで全てのアジアンアメリカンマーケットに対応できる。
②日本・中国・韓国等アジア本社のある会社がアメリカに進出に際し、どうやって現地でマーケティングを展開していったら解らない時にその会社では現地の言葉ができるスタッフが担当となりアメリカでのビジネスをフルにサポートする。
という2つの面からサービスを提供できるのが特徴の会社でした。

その会社で僕がロサンゼルスカウンティの仕事をした時にはロサンゼルス在住の様々な人種・言語を話し、文化が異なる人達を対象にするので
 「General Market(英語言語のアメリカ人)」
 「African American(黒人)」
 「Hispanic(スペイン語言語の人種)」
 「Russian(ロシア人)」
 「Asian(アジア人)」
それぞれのマーケットを専門とする5つのAgencyとチームを組んでプロジェクトを進行しました。 自分の会社はアジア代表として参加。

全体のプランとプロジェクト管理はGeneral MarktのPR Agencyが行いました。その会社は結構大手で様々な大手企業の仕事をしているので彼らの仕事には大いに期待をしていました。

英語がネイティブでなく、アメリカの文化も良く解っていない自分にとって、デザインがシンプルで綺麗なPPTを使い英語でカッコよくジェスチャーを交え行うプレゼンを見た時は「スゲー」と感じました。

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しかし一緒にプロジェクトを進行して自分が感じたのは
「プレゼンは上手いが内容が薄い」

大枠のコンセプトは説得力はあるけど、そこから落ちてくるプランニング、エグゼキューションはイマイチ

その後何度か現地の人達と仕事をしたけど、みんなハッタリは凄い
でも実際の仕事は・・・・

日本人は海外で勝負できるか?

そんな経験を経て気づいた事は「日本人は言葉は少ないが仕事ができる」
アメリカに渡ってきた当時は英語が出来ないというハンデがあり、どうしてもアメリカ人には勝てないという意識が深層心理にあったけど、ある時から「勝負できる」と考えられる様になりました。

グローバルな舞台で勝負をする日本人にとって一番欠けている事は「英語が出来ないから海外で現地の人と対等に勝負できない」という大きな勘違いだと思います。

アメリカ人でも優秀な人達は沢山います。
でも全員ではなくほんの数パンセートの人で、あとの人達は大きな会社に勤めていても、指示に従い自分のJob DescriptionにあるTaskを粛々とこなす人達が多く、そんな人たちはあまり応用が利きません。
「それは自分の仕事じゃないから」と言って自分の領域以外の仕事は手を付けない人が多いと思います。
各個人がその会社での仕事内容と報酬を明記した上での契約なので権利は主張するけど、与えらた仕事以外はしないという雇用契約に基づいた正しい働き方かもしれません。

マルチタスクの重要性

日本の良さであり悪い習慣でもある「マルチタスク」が求められる働き方。
僕は海外で仕事をしてきて、何度も筋書き通りに物事が進まない事が多々ある経験から、このマルチタスクで培われた「柔軟な対応力」というのはグローバルで仕事をする上で非常に大事だと考えています。
色々な経験に基づき、様々な側面から物事を見て考えられる事は「今起こっている事象に対応する先読みする力」につながると信じています。

今後、「指示を受けた仕事を効率よくこなす」事が得意なAIが、多くの仕事を人間の代わりやってくれる時代になると思います。
そんな時代に人間が求められる事は「創造力」と「柔軟な対応力」だと考えています。
それを持ってさえいれば英語は苦手でも日本人の「緻密で正確なスキル」はもっと海外でニーズがあると思うのでどんどん外で勝負をして欲しいと切に願っています。


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