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『パラサイト 半地下の家族』にラブシーンが必要なのはなぜか?

恋愛小説・恋愛映画というわけではないのに、ラブシーンが描かれる作品はかなり多いように思う。以前から疑問に思っていたことだったが、少し前に地上波で放送された『パラサイト 半地下の家族』を観て、ついにその疑問が爆発した。例の「時計回りに」のシーンが始まったときは、これいる???と心の中で思わずつっこみを入れてしまった。

そこで『パラサイト』を題材に、映画や小説などでラブシーンが描かれる理由を自分なりに考えてみたいと思う。

①話の流れ的に必要

個人的は「このシーンいる!?」と思ったけど、やっぱり意味があって描かれているのだ。例えば、あのまま二人がソファで寝てしまったら、机の下に隠れていた家族がすぐに逃げることができてしまって面白くないとか。机の下で二人の喘ぎ声を聞かされることで、家族の惨めな気持ちをより強調しているとか。でもそれって、あんな生々しいラブシーンがないと本当に表現できなかったか?

②記憶に残る

不本意だが、突拍子のないラブシーンが強烈に記憶に残ったのは事実だ。『パラサイト』は結果的に、あのシーンに頼らなくても多くの人の心の中に残る名作になったと思うが、無数の映画作品がある中で、いつまでも誰かの記憶に残るためには何かしらのインパクトが必要なのかもしれない。

③話題性・ニーズがある

『パラサイト』が地上波で放送される前、例のラブシーンがあるから家族で観ない方がいいというツイートが出回っていた。それに、実際に私もこうしてnoteに取り上げてしまった。ほかにも、「女優の〇〇が脱いだ」みたいなのがあると話題になるし、それを目当てで映画を観に行く人もいるかもしれない。でも、物語の本筋ではないから、ちょっとズルいような気もする。

④面白い

私自身は映画や小説の下ネタで笑ったことはないけど、『パラサイト』の該当シーンも面白がっている人は少なくないし、『ミッドサマー』とかも面白い人にはかなりツボらしい。下ネタによる笑いは、違和感や意外性がもたらすものなのだそうだ。芸人さんのトーク技術が面白くて笑うことはあっても、私にはちょっと分からない。

⑤二人の関係性を伝えるため

特に恋愛映画や恋愛小説では、いかに二人が愛し合っているのか、あるいはもう愛が冷めてしまっているのかを表現するのに効果的なのかもしれない。ただ、私は性的なスキンシップをそんなに重要だと思っていないから、こういった描写は邪魔にしか思わない。


結局、映画や小説にラブシーンが必要な理由は、分かったような分からないような…

私がデミロマンティック/デミセクシュアルというセクシュアリティを自認していて、恋愛感情をあまり抱かないから、自分ごとに感じられず、必要性を理解できないだけなのだろうか?

私と同じように疑問に感じたことがある人がいれば、ぜひコメント欄などで教えてください。


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恋愛しない人が浮かない世の中に変える活動をするために使います。エッセイ以外にも小説を書いたり、歌も作っています。