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社会主義国出張編

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モスクワから帰国したらなんと「社会主義国の専門家」として様々な国へ出張することになった会長 50年前の嘘みたいな本当のおはなし
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#中国

毛沢東語録

毛沢東語録

齢を取ってきて、そろそろ「断捨離」で身辺の整理でもしようと思い始め、まず本棚から取り掛かりました。そのとき、片隅から13cmX9cmで厚さ2cmぐらいのかなりずっしり重い小冊子が出てきました。かなり質の悪い紙で430ページあり赤いビニールの表装がされています。1972年発行の日本語版「毛沢東語録」(正式名は、「毛主席語録」)でした。50年ほど前のものですから随分古びていますが、中はまだ鮮明に読めま

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広州交易会Ⅱ

広州交易会Ⅱ

中山先生(孫中山)私は30歳台の後半は毎年、年2回の「広州交易会」に参加していました。一担当者から課長になってからもそれは続きました。
団長は、例の飢狼のような風貌の空手の達人から、温厚な大人風の伊知地部長に替わっていました。
私のNOTEで実名を書くのは初めてですが、今回は実名を出さないわけにはいきません。

大会会場の一隅に防織品公司の商談室として、長い廊下に沿って、取調室のような小部屋が並ん

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広州交易会

広州交易会

後味の悪い幕切れとなった平壌業界商談に続き、30歳台の中頃から、対中国貿易の一大イベント、「広州交易会」に、毎年2回(春季、秋季)参加することになりました。
例によって「国家による外国貿易の独占」という綱領は、当時中国においても健在でした。

お祭り騒ぎの真剣勝負! 共産圏貿易担当者の最大の仕事は、この交易会に参加することでした。
何しろ1国の需要を1つの窓口で買い付けるわけです。
人口の規模から

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