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『BEAST』を観た
4連休初日。
実は、当初は4連休の予定ではなかったのだが、昨日急に4連休になったことが告げられた。
4日も連休があれば、ちょっと遠くまで旅行に行けるわけで、昨晩いろいろと航空券を調べてみたが、ぼくが行きたいところは直行便が売り切れていたり、値段が高くなっていたりしたので遠出するのは諦めた。
冷静に考えてみたら、この前のタミル・ナドゥ1周旅の余韻がまだ残っていて、今のところ旅欲は落ち着いている。
だから、今回の連休はチェンナイにこもっていることにした。
6月の超長期休暇に備えて、旅欲をチャージしておく。
さて、今日は話題沸騰中の『BEAST』を観に行ってきた。
コリウッド(タミル語映画)を代表するトップスター、タラパティ・ヴィジャイ(Thalapathy Vijay)が主演を務めるということで、前々から大注目を浴びていた。
https://www.youtube.com/watch?v=0E1kVRRi6lk
昨日公開されたばかりの当映画だが、アパートの近くの映画館のチケットは軒並み売り切れだったので、市内中心部のモールまで足を伸ばすことにした。
ちなみに、今回初めてチケットをネット予約・決済してみたのだが、簡単すぎて拍子抜けた。
次からはネット予約に限る。
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ずいぶん前から、街の至る所で映画のポスターが貼られている。
ぼくのアパートはチェンナイ市の南の方に位置しており、中心部まで行くことはあまりない。
この前の旅行で路線バスを乗り倒したおかげで、ローカルバスを気軽に利用できるようになったので、ローカルバスで行ってみた。
10kmの距離で23ルピー(35円)。
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チェンナイで最も高級なモールの一つ。
客はインド人しかいないけど、ここがインドであることを一瞬忘れる。
ルンギー(腰巻き)を巻いてるおじさんとか、ド派手なサリーのおばさんとかいないもんね。
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映画館も『BEAST』一色。
高級モールだけあって、映画館の中も高級感溢れている。
それでも料金はたったの200ルピー(300円)。
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注目作品だけあって、客の入りも早い。
いつもは上映時間になってバラバラ入る始める感じだが、今日は10分前には半分以上の客が席に着いていた。
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映画のあらすじはこんな感じ。
ヴィーラ(Vijay)は、RAW(政府の諜報機関)のトップエージェント。ところが、仕事中の不幸な事故がトラウマとなって、RAWの仕事を辞める。
その後、ちょっとしたきっかけでチェンナイ市内のショッピングモールを訪れるのだが、たまたまそのモールがテロリストに乗っ取られてしまう。
でも、ヴィーラは最強なので、武装したテロリストたちを殲滅してしまう。
率直な感想は、「うーん、いまいち」。
理由は2つある。
1つ目は会話が多いということ。
会話が多いこと自体は構わないのだが、タミル語音声で字幕なしだったので、全く内容が理解できないのだ。
ストーリー自体はシンプルなので混乱することはないが、途中で飽きてしまうのは否めない。
また、人がたくさん死ぬ映画のわりにコメディシーンが多かったのだが、ここも何を言っているのかさっぱり分からないので、他の客と同じように楽しみきれない。
まあ、これは映画の問題ではなくて、自分の問題。
2つ目は、アクションシーンが単調でくどいということ。
一言で言ってしまえば、「モールでたまたまテロリストと居合わせたVijayが、テロリストを皆殺しにしちゃう」というあらすじで、結局、Vijayがテロリストを殺していくシーンが見せ場として延々と流れていくだけなのだ。
Vijayが銃を撃つシーンでは、弾が出るたびにスローモーションの演出がかけられ、最終的には「もういいよ」となってしまった。
結論としては、Vijayファンのための作品であり、Vijayが主演だからこそ、ここまで熱狂的に受け入れられているのかなと思う。
https://ja.wikipedia.org/wiki/ヴィジャイ
Vijayは日本語版Wikipediaでも記事になっていたので、リンクを貼っておく。
タミル文化圏ではかなりの影響力を持つ人で、日本人が想像する「人気映画俳優」の枠を超えて、熱狂的に支持されているようだ。
ちなみに、ぼくのアパートから歩いて1分くらいのところに彼の自宅があり、よく前を通るのだが、常に出待ちのファンが待機している。
『BEAST』の所感が「うーん」という感じになってしまったのは、この前見た『RRR』の衝撃が強すぎたからだと思っている。
『BEAST』のアクションも派手ではあったが、『RRR』と比べるとどうしても見劣りしてしまう。
改めて考えると、『RRR』は金のかけ方が半端ではなかったわけで、製作費を比べてみたら一目瞭然だった。
『BEAST』…150crore(15億ルピー=23億円)
『RRR』…550crore(55億ルピー=83億円)
『RRR』と比べると『BEAST』の15億ルピーがしょぼく見えてしまうが、日本の歴代製作費ランキングで比較すると、余裕でトップ10に入っているので、やっぱりインド映画はスケールが違う。
インドにおける映画産業は、一攫千金を夢見ることができる「インディアン・ドリーム」の一つなのかなと思う。
映画の話はこれくらいにして、明日はチェンナイ郊外の観光地で1泊する。
余裕で日帰りできる距離だが、多少は連休気分を味わいたくて、ちょっといいホテルを予約してみた。
ワクワク。
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