個人間融資「レンタルキャッシュ」利用規約を読み解いてみた【危険?】
利用規約ウォッチャー みなしボウイです。
「個人間融資」と言うと、文字通り個人間でお金の貸し借りをすることになりますが、知人や顔見知りの間で行うことが一般的でした。インターネットが普及すると、何でもマッチングされるご時世でして、個人間融資掲示板なるものが存在するようです。
今回、個人間融資掲示板「レンタルキャッシュ利用規約」をウォッチしていきます。重要な3つのポイントに注目して利用規約をウォッチしていければと思っています。
最後までよろしくお付き合いください。
法律関係
お金の貸し借りとなると、やはり法律関係が気になるところです。個人間融資を行う場合、どういった法的リスクが考えられるのか、ざっくり整理してみましょう。
貸金業法
日本には「貸金業法」が存在し、反復継続する意思をもって金銭の貸付けを行うことは、貸金業法上の「貸金業」に該当します。これは個人法人を問いません。
貸金業を営む場合は、国又は都道府県の登録を受ける必要がありますが、無登録営業及び無登録業者による勧誘は、いずれも罰則の対象となります。
出資法
正式名称「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」と言い、この法律で定められた金利を超える貸付を行うことは、禁止されています。
これは金融業者以外にも適用され、金融業者以外は年109.5%(うるう年は109.8%とし、1日あたり0.3%)超の高金利で契約することを禁止しています。
上記はいずれも貸し付ける側に適用されるものですが、借りる場合でも利用しないように気をつけることが必要です。
「レンタルキャッシュ利用規約」においても、貸金業法及び出資法に抵触する行為は、禁止事項として定められています。
「ひととき融資」について
ひととき融資とは、お金を貸すことの見返りとして性交渉を要求される個人間融資のことで、肉体関係を伴う「ひととき」を過ごすという条件の下にお金の貸し借りが行われることから、そう呼ばれるそうです。
ひととき融資に手を出すことで生じるリスクとして、下記が挙げられています。
法外な金利を要求される
支払えなければ性交渉を繰り返し要求される
完済したとしても、性交渉時の動画像を晒すと脅され性交渉や金銭を要求される
交際を要求され、つきまとわれることもある
個人情報をネット上に晒される
他のヤミ金や詐欺業者に個人情報を流される
実際に摘発事例も出ています。
「レンタルキャッシュ利用規約」においても、「性行為やわいせつな行為を目的とする行為」「面識のない異性との出会いや交際を目的とする行為」は、禁止事項として定められていますが、そういった目的で貸し出しを考えている人もいたようですので、注意が必要です。
個人間融資掲示板そのものの法的問題
現在、個人間融資掲示板を運営することを規制する法律は存在せず、利用者の認識に委ねられています。
先述した「ひととき融資」や高金利による貸付、闇バイトの紹介などの入口にもなっていることから、将来規制の対象になる可能性はあると思われます。
私も掲示板を見ましたが、債務整理歴(任意整理・自己破産)のある方がやむにやまれずに利用されているように見受けられます。債務整理歴があるから普通には借りられない、ということはそれもそうだと思われがちですが、わずか数万円の貸し借りのためにダークな道へ進まざるを得ないというのも、また新たな被害を生んでしまいます。
何か他のアプローチが必要なのかもしれません。
今回は、このあたりで終わります。ありがとうございました。
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