もう二度と交わることはないね
少し勇気を出して画面に向かっている。
書くべきかどうか悩んだのだけど、自分の中である程度整理もできたことだし、未来の自分に向けて書こうと思う。
この決断を後悔してしまわないために。
そして、これまで彼へ抱いた沢山の感情をここに置いて、もう全て終わりにするために。
事の発端は数週間前、
元恋人と再会したことだった。
背格好も、話し方も笑った顔も、
彼は何も変わっていなかった。
久しぶり、可愛くなったね、
と言ってくれた。
、、、そういうところも変わってないね、
ありがとう。
本当は、可愛いくなったね、の前に“もっと”くらい付けたらどうなの、と思ったが言わなかった。
話が逸れちゃった、戻します。
それから少し話した。別れて以来一度も会わず、連絡も取らずにいた数年間のこと。
変わらず彼はかっこよかった。
そして、面白くて楽しい人のままだった。
思えば、彼はいつも突拍子も無いことを言い出すような人だった。そして、例に漏れず今回もそう。
「あのさ、もし良かったらやり直したい」
本当にこんなことがあるんだなぁ、と思った。漫画のような展開なんだもの。
彼と一緒にいた時と比べて、今の私はもっと自由に、より自分らしく生きている。私は今の私が一番好きだ。
彼の目にはそんな私が、当時よりも多少は魅力的に映ったのかもしれない。それは純粋に嬉しかった。
「ありがとう、でもごめん」
私はもう、貴方のこと必要じゃないから。
でも、なんだか苦しくて、その言葉を伝えるだけでいっぱいいっぱいだった。
せっかく再会できたけど、もう連絡先は交換しなかったし、次に会う約束もしなかった。
正直、もしかしたら 元恋人兼現友人として、もう一度仲良くなれるんじゃないかとも思った。
だけど、今がどうであれ、私が過去に彼を想っていたということ、互いに特別な存在だったという事実は変わらずそこにあって、だから、たとえ再会したとしても友達に戻ることはできなかった。
それに、もう一度近づいてしまったら、私はまた彼に甘えてしまうと思う。そして今度はきっと、ずるずるといつまでも。
自分を守るため、前に進むための決断だった。
ごめんね、今回もまた自分勝手で。
あの時の私には間違いなく彼が必要だった。
だけど、今の私には必要ないと思った。
あーあ、さよなら
また会うかもしれないけれど、
もう二度と交わることはないね
本当はね、好きだから、もう一生会いたくないと思ってるよ。こんなこと口には出さないけどね
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