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【トワのエラーコード】 深掘りあとがき
こちらは2020年2月のCOMITIA131に発行いたしました、『トワのエラーコード』という小説の深掘りあとがきになります。
知ることによってノイズになるだろう、本編のあまり公開したくない世界観の設定に触れる話ですので、こういう形を取らせて頂いた次第です。詳しくは『トワのエラーコード』本編のP49『深掘りあとがきについて』の欄をご覧ください。
なお、今後のストーリーのネタバレにはなりません。別
【立ち読み】トワのエラーコード
朝食を黙々と食べながら、杜季悠真は今日、部屋にこもる計画を立てていた。土曜日なのに、父が帰ってくるからだ。夕方には帰れる、とのことだった。家族と団欒での時間の潰し方を、悠真は知らない。いくら母と三人家族と団欒で楽しもうとしても、間が持たなくなって部屋に行くよう促されるだろう。いや、その空間に自分が耐えられなくなって出て行くほうが先か。
外に遊びに行くのもダメだ。帰ると聞いて早々に諦めている。父
【立ち読み】透明な境界
(中略)
鳥の羽ばたきとせせらぎが聞こえる。まぶたの裏でも、ぼんやりとした光が、自分を包んでいる事がわかる。底のない安心感に身を任せ、蓮城珠華は思いまぶたを開けた。白いベットの上、部屋の充満する光は遠い記憶の中で眩く差し込む日の光より白い。家具を含めて白で統一されているせいで、まだ微睡の中にいるような気持ちになる。
唯一と言っていいほど、色があるのは一方の壁の大半を占める窓だけだった。大きな