第2回【Wordのポテンシャルを探る】#わーぽて 「なんでWord?」
こんにちは!
みかんの国生まれ うどんの国在住のデザイナー藤木つみねです!
なんと先日第1回の投稿が編集部さんのおすすめ?になったようで、TwitterでのRTなどをいただきたくさんの方が見てくださいました。
本当にありがとうございます!!
これからも連載を続けていきますのでどうぞよろしくお願いいたします。
今回は実践ではなく「なぜOffice系ソフトの中でもWordを選ぶのか?」というコラムになります。
そして「Wordと言えば青では?」という気づきを得たのでバナーの色を変えました!次回からもこちらでやっていきます!
1、#わーぽてとは
2、なんで他のソフトじゃなく「Word」なの?
2-1、それぞれの「基本の概念」
2-2、デザイン時の操作性
2-3、紙媒体のデザイン【1枚ものと冊子】
2-4、Web用のデザイン
3、まとめ
1、#わーぽてとは
私はデザイナーとして「お客様自身で文字や画像を改変できるデザインデータ」を作り提供することを目標の一つとしております。
そのために、ノンデザイナーの方のPCにもきっと入っている
「Microsoft Word」を使ってデザインをしてみよう!という連載「Wordのポテンシャルを探る」です。
つまるところ、
Illustratorが無いならWordを使えばいいじゃないの精神です。
私の使用バージョンはOffice2010です。
2、なんで他のソフトじゃなく「Word」なの?
ノンデザイナーのPC(Win)にも入っているOffice系ソフトと言えば
「Word」の他に「Excel」「Power Point」があると思います。
テキストボックスや図形の挿入など、ある程度の操作は同じなので一見すれば「どれで作っても同じなのでは?」と思いませんか?
先に色々語ってもめんどくさいので結論ドーン!
簡単に言えば、
チラシなどの紙ならWord、
バナーなどのWebならPower Point。
表計算やデータ処理にはいつもお世話になっておりますがことデザインに関して言えば、Excelは論外です。
当コンテンツは基本的に紙媒体での使用を想定しておりますのでWordを取り上げている、というわけです。
(そのわりに第1回でバナーを作るガバガバっぷり)
ここから「基本の概念」「デザイン時の操作性」「紙媒体」「Web」について細かく見ていきます。
ちょっと長くなるので興味のあるところだけ読んでいただいてもOKです!
2-1、それぞれの「基本の概念」
Word、Excel、Power Point、これら3つのソフトを立ち上げたときの画面を思い浮かべてください。
はいドン(CV 宮野○守)
↑【Word】:余白がついたA4の白紙。初期カーソルは1文字目
↑【Excel】:無限に続くシート、初期カーソルは左上のセル
↑【Power Point】:4:3のスライド、初期カーソルはテキストボックス
(Power Pointだけ2枚めのスライドを作っているのは、最初にできるスライドは表紙だからです)
なんとなくこれで分かると思うのですが
これは「文書作成ソフト」「表計算ソフト」「プレゼンテーションソフト」というそれぞれの特性に則った概念です。
★大学ノートに罫線があるように文書を書くときには行のグリッドが必要
★縦の合計、横の合計など縦横両方の要素を取り扱う表には格子状のグリッドが必要
★見出しを付けて図を入れたりしながらコンテンツをプレゼンする資料にグリッドは必要ない
故に、デザインに必要不可欠とも言える画像を入れたときにWordではグリッドに縛られます。
多くの人が「Wordは図がどっか行くから嫌い」という認識を持っているのは、大抵の場合この「行のグリッド」と仲良くできていないからかと思います。
(できていてもどっか行くことはあります)
Excelのグリッドは文字に対して縛りを持つので画像は自由に動かせます。
Power Pointはそもそも縛りが無いので自由に動かせます。
このあたりが何となくWordが敬遠されがちな理由でしょうか。
2-2、デザイン時の操作性
はっきり言います。デザインについての操作性に関してExcelはクソ。
この子は表計算ソフトですので。
他2つはできる下記の操作ができませんので、大変不便です。
・文字のカーニング(字間の調整)
・ドラッグ&ドロップでの画像挿入
・ドラッグで画像複数選択
・図として保存
パッと思い出せたものでこれだけですが…もっとあるかもしれませんね…。
WordとPower Pointを比較すると、細かいところで一長一短というところです。
例を上げると
・画像の四隅のカーソルの拡大縮小操作(W:縦横比固定、PP:非固定【要+Shift】)
・紙の外側のオブジェクト(W:扱いづらい、PP:置ける)
など。
そもそもの問題として、Power Pointはアニメーションなどの設定があるので慣れていない人にはノイズが多いかなとも思います。
2-3、紙媒体のデザイン【1枚ものと冊子】
まずExcelで紙もののデザインは絶対にやめましょう。
印刷するときにサイズが-2~3%される隠れ設定があるので
画面上で「1.0cm」などの大きさを設定してもまずその通りに出てきません。
画面と印刷プレビューと出力したPDFが全部違うなんてこともよくある話です。
何度も言いますがこいつは表計算ソフトです。
WordはそもそもA4の紙がそこにある状態から始まるので、そこに画像や文字を入れていく作業はイメージしやすいです。
余白の設定も容易ですし、トンボがつくのでわかりやすいかと思います。
そのままPDFで保存すればレイアウトを崩さず汎用性のあるデータができます。
ただし10ページ以上ある冊子などになると、一覧性が無いためデザインの統一やちょっとした修正などが大変に。あまりおすすめしません。
Power Pointではまずページ設定からスライドのサイズを変えるところから始めなくてはなりません。
そこからの作業はWordとほぼ一緒ですが、余白を自分で確保する必要があります。
このあたりが大きな違いです。
そして冊子で「○+」としている理由が「一覧性」と「同座標貼り付け」!
左側にサムネイルが見えるので、全体像の把握や任意のページに飛ぶときに便利です。
そして極めつけがスライドAからスライドBにオブジェクトを貼り付けた時に起こる「同座標貼り付け」です。
Illustratorでは「Ctrl(⌘)+F」で操作される、違うページの同じ場所に貼り付ける効果。
これがちょっと凝った見出しとか別パターンを作るときに便利なんですよ~
早くこれWordでも実装してくれ~~~~と思ってます。
2-4、Web用のデザイン
印刷するわけではないのでこちらは頑張ればExcelでも作れます。
しかし作ったものを「図として保存」コマンドが無いのでコピーして別ソフトで画像として保存する一手間がかかります。
もうお前は表計算とデータ処理だけしておいてくれ。
前提としてチラシとバナーの大きな違いは文字の多さ(と用途)。
チラシは「タイトル」「見出し」「キャッチ」「コンテンツ」などが入っていますが、バナーにはそのうちどれか1つか2つが入っていてクリックした先でコンテンツが読めるようになっています。
ですのであまり沢山の文字は必要ないためグリッドは無くてもOK。
というか往々にして邪魔です。
ですので、バナー制作に向いているのはWord<Power Point
どちらも幅や高さはcm単位なのでちょっと分かりにくいですが。
一番上のバナーや表もPower Pointで作ってます。
表を作る時はWordのグリッドはむしろ邪魔になってしまうので…
ちなみにPower Pointでは「バナー」というページ設定が初期から入っているようですが、えらく長細くて何用のサイズなのかは不明です。
3、まとめ
結構長くなってしまいました…!
何となく3つのソフトの特徴は説明できたでしょうか?
Office系ソフトで作ったデータをPDFで保存するとPDF可の印刷会社さんに入稿できますよ!
(※ただし解像度が220ppiになるので写真や画像は少しぼやけます)
次から紙ものチラシを作っていきます~!
余談ですが今Office系ソフトには「Publisher」というDTPソフトがあるそうです!(フォロワーさんに教えていただきました)
なかなか使いやすいそうなんですが、年額のライセンス取得が必要なみたいですね!
ちょっと使ってみたい…試用期間に使ってレビューしてみようかな…
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