マガジンのカバー画像

眠りの海のラッコさん

22
まったりした時が流れる眠りの海。 ピンクの空とシャボン玉の雲。 今日も、プカプカとラッコさんが泳ぎ続ける。
運営しているクリエイター

#眠りの海

ラッコさんからパンダさんへ✨

ラッコさんからパンダさんへ✨

いつもいつも
ありがとう。

私は、ただ眠りの海に漂ってるだけ。
いろんな人たちに出会えて、
すごく幸せです。

遠くのパンダさん、
いつもありがとう。

まったりまったり
たまには、自分の好きなことに時間を
使ってあげてね。

いつも頑張り過ぎちゃうから
たっぷりたっぷり眠ってくださいね。

またお手紙を書きます。
ラッコよりこの星に願いを込めて。

ラッコさんと蜘蛛🕷️

プカプカと眠りの海を航行中。
ピンクの空は、薄桜色に海に溶けていく。

泳ぎ疲れたラッコさん、
小さな洞窟で一休み。

すると、
耳元でささやく声が聞こえてきた。

「何を急いでいるの。」っと。
暗闇に目を凝らすと、小さな蜘蛛が
ユラユラとキレイな糸先に揺れている。

「焦っていたんだよ。」
🕷️「まったり行こうよ。」
「そうだね。」
🕷️「ゆっくり深呼吸するのさ。」
「やってみる。」

ラッ

もっとみる

眠り海をプカプカと。
今日は、波が凪いでいる。
空を見上げると、
シャボン玉の雲が
ふわふわと揺れ流れていく。

まったりと泳ぎ続ける、
今出来ること。
作りたいこと、
学びたいこと、
まだまだいっぱいある。

遊びに来たウミガメちゃん🐢と
手をつないで、
お昼寝中。

眠りの海をプカプカと航海中。
淡い青い光がこちらに近づいて来る。

海蛍ランプの小舟に揺られた
パンダさんが手を振っている。

🐼『どこへ向かうの?』
 『もっと先へ、ワクワクを探しに。』
🐼『私もワクワク大好きよ。』

ラッコさんの頭を撫で、
ゆっくりとこぎ出した。

眠りの海をプカプカ中。
誰かが私のお尻をくすぐり、つついてる。
見ると、1匹のウミガメの赤ちゃん。
🐢『ねぇ、どうして独りぼっち?寂しくない?』
『この世界を泳ぐ私は、寂しくないよ。たくさんの仲間たちも泳いでいるから。』
🐢『そっか、いっぱいいるんだね。』
笑顔で空を見た。

シャボン玉雲が少ないピンクの夜空
眠りの海の上でプカプカしながら、
貝殻の鏡を空に反射させた。

ここにいるよ。
大丈夫、待っているから。
まったりと、いつまでも。

ピカッと反射を感じた。
大好きなあの子も元気でいるかな。

いろんな星があって
好きな居場所。

まったりまったり
眠りの海をプカプカと。

私に出来ることって
何だろうと考えながら。

猫さんのおなかを
モフモフする夢をみたい。
だって、
なんか幸せだから。
本当は、あなたに触れてたい。
いつでも…。

ポツポツと眠りの海に雨が降る。
波も何だか落ち着かない。

カニさんと近くの洞窟へ避難して、
ラッコの私は、長くて丈夫な海藻をお腹に巻き、
カニさんは隠れ家の岩場から
互いに流されないように遠くの稲光を眺めた。

ピンクの空、シャボン玉の雲が
パシャリと割れ、
雷が泣いている。

この星は廻り続ける。
眠りの海を
ラッコさんになって迷走中。

きっと
疲れた誰かのための
癒しになれば。

あなたに寄り添い、
この背中を
あなたに預けた。
その指で
ゆっくりと撫でてほしい。