見出し画像

31歳までは夢を追いかけます

2021年になった時に決めたことがある。
それは、もう一度物書きを目指してみるということ。
きっかけは、高校生ぶりに本気で片思いをした相手の存在。
彼は不器用ながらも、何者かになろうと必死でもがいて、仕事さえ辞めて目標に向かって頑張っていた。
その背中を見て、私も同じ土俵に立ちたいと思った。
彼との恋は実ることはなかったけど、再び書くことに向き合うよう、背中を押してくれたことは感謝しかない。

だけど、その道はとても険しかった。

新人賞に応募をしようと意気込んでも、仕事との両立が難しい。
飲み会の誘惑に負ける。
発想力、表現力、文章力、そして圧倒的な読書量の少なさに絶望する。
作家になったとしても、食べていけるのはほんの一握り。
将来をかけて挑戦するには、ハードルが高すぎるのではないか。

星新一賞に自信作を応募した。これで全てが変わるんだと思った。
片思いの彼にも、報告ができると思った。
現実は厳しく、落選していた。
思い返してみると、全然たいした作品じゃなかった。
もうやめようと思った。
現実路線の夢に切り替えて、中小企業診断士の資格でも取ろうかなと考えた。
それが2022年年末の私だった。

2023年元旦に新海誠監督の最新作「すずめの戸締り」を見た。
思うところは多少はあったものの、ストーリーもキャラクターも音楽も映像も何もかもが素晴らしかった。
私もこんな物語を書きたいと思った。
映画を見終わり、家に帰る中で、物語の構想を練っていると、胸がわくわくした。

ちやほやされたい。
一発逆転したい。
そんな浅はかな思いだって、正直ある。
でも、それ以上に、私は世間に伝えたいことがたくさんある。
小説家になりたいと大学生の時に思って以来、すべての出来事は取材だと思ってきた。
色々な人と、業界と関わって、様々なインプットがあった。
今こそ、アウトプットする時のはず。

俳優を目指している友人に言われたこと。
「結果が出ていないことなんて、趣味でしかない」
「休日何してるの?」に対して、小説書いてますなんて言えない。
それは、まだ趣味にとどまっているから。
第三者からの肯定がなければオナニーでしかない。

でも、正直なところ、自分の夢に人生を全て捧げる覚悟はない。
今が一番若いのだから、そろそろ結婚だってしたいし、キャリアアップもしたい。
だから決めた。
31歳になる夏までに、ひとつでも入賞したら、夢を追い続ける。
入賞が叶わなかったら、一度休んで、婚活や資格の勉強をする。

何十年も全力で目指している人がいる中でなんて甘ちゃんなんだろうと思うけど、私にできる最良の選択はこれしかない。
夢をあきらめなくていいように、31歳までの8カ月は書き続けることを誓う。

#note書き初め

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?