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過去は変えられる

【マチネの終わりに】
平野啓一郎著 を読んで


過去は変えられるって話、知ってる?

SF ではなく、パスポートの偽造とか、学歴詐称とか、そういうことでもなくて。

結局のところその人の捉え方次第ということになるのかな。

そう言われても、例えば自分の過去を、自分の捉え方を変えることによって変えてみようとしたところでそんなに簡単にできるものじゃない。

どんな過去も自分の好きなように自由に変えられるという話では、もちろんないんだけど、今の自分の考え方、そしてこれからの生き方によっては、これまで失敗だと思っていたことや、不幸なことだと感じていたことなども前向きに捉え直すことは十分可能だということ。そしてまたその逆も然り。

「人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど実際は未来は常に過去を変えている」

「変えられるとも言えるし変わってしまうとも言える」

「過去はそれくらい繊細で感じやすいもの」


軽い気持ちで読み始めて、私はもともと「物語」なんて「作り話だろ」的な考え方をしてしまう方なので、あまり感情移入はできないだろうと思っていた。

ここのところ確かに涙腺は弱くなっているようだが、不覚にも恋愛小説を読んで涙を流すことになろうとは。


「過去は変えられる」ということが、スッと自分の中に入ってくる。



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