探査機の軌道を修正する。人生の軌道も修正する

　新聞の日曜版に探査機の軌道を計算する人の仕事が載っていた。
　何年もかけて、そしてその都度計算され修正される軌道計算には、様々な事柄が織り込まれるらしい。
　エンジンを噴射するタイミングは人が集まりやすい平日にするとか、作業員が生活することを重要視した項目も数多く含まれる。
　それは以前に極度のストレスからの人為的ミスで重大な事故につながってしまったからという事らしい。
　どんなに科学、技術が進歩してもそこに生身の人の手が加わる事は避けられない。そしてそこではそれが重要な役割を担う。
　しかし人はミスをするものである。
　それをわかった上でそこをカバーできるようにシステムを作り上げる。
　そんな緻密な軌道計算の上で探査機は進む。

　さて人生の軌道計算はどうだろう。
　様々なことを織り込んでその都度最適に修正されているだろうか。
　そうでないとすれば目的の地へ到達する前に重大な事故に遭ったり、散々な目に遭ったりすることは致し方ないのかもしれない。
　それでも目的地に到着できれば良いが、そもそも目的地を決めていなかったりするのだからそれではどうにも行き詰まるのも無理はない。

　人生の探査機をうまく軌道にのせてやる為に、日々の出来事をしっかり捉え、よく考えて軌道修正を怠らないようにしたいものだ。