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少子化の村

今、私たち家族が住んでいる所は少子化が進み、次男の通う小学校も統廃合の議論の対象となっている。

田んぼと山の広がる、いわゆる田舎であるが、ローカル線の駅があり、それを使えば20分、三駅ほどで中核都市と呼ばれるそこそこの街へ出られる。
高速道路のインターチェンジもすぐ近くにあり何ら不便さは感じられない。

豊富な自然に囲まれた「ほどよい田舎」であり、よそ者であった私からすれば
「こんなに良いところはそうそう無い」
と思うのだが、地域に子供は増えないどころか徐々に減りつつある。

このままでは村にある小学校も統廃合され、子どもたちは遠くの学校まで通わなければならなくなる。
学校の事だけではなく、地域としても廃れていくだろう。

村の大部分が市街化調整区域として指定され、新しく家が建てにくい事になっているかららしいのだが。

PTA や子供会など、我々の参加する地域の集まりの中では
「どうにかして子供を増やさないと」
「新しい家をどんどん建てられるようにしないと」
「遊ばせている農地がたくさんあるんやから家を建てられるようにしたらエエんや!」
「市街化調整外したらええやん!」そんな意見が多勢を占めているのだが、実は村全体を見るとそんな意見ばかりでもないらしい。

村に昔から住んでいるという家には、子供なんていなかったりする。
自分のところの持っている土地のことを考えると、税金のことなどで市街化調整区域を外されたくない、土地も手放したくない、今のままが良い、という感じの意見が大勢を占める。

「現状維持バイアス」というやつだな。

それで本当に「現状」が「維持」できるのなら良いが、明らかに子どもは減っているし、このままで「現状」が「維持」できるはずなど無い。
なにか次の手を打たないと「現状維持」はできない。

私は、以前に住んでいた地域では、そこの集まりなどにはほとんど行くこともなかったのだが、こちらに移り住んだ以上、子どもたちの未来に関わってくること、一家の将来に関わってくることなので積極的に関わるようにしたいと思っている。

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