見出し画像

【読書】「会計の世界史」どんな分野も歴史を学ぶと理解が深まる

「会計の世界史」という本を読んでの感想です。

どういう心境で買おうと思ったのかは正確には覚えていないのですが、書店で本を選んでいるときに目について、面白そうだなと思ったので衝動買いした記憶があります。
購入してからしばらく積読していましたが、最近ようやく読むことができました。

それなりに分厚い本ですが、非常に読みやすく、読み始めるとすぐに読み終えることができました。

本の内容としては、1500年代のイタリアの歴史から始まり、世界の歴史と共に2000年代までの間で会計学がどのように発展していったかを紹介する内容となっています。

タイトルの通り、主に会計の歴史にフォーカスを当てた本なのですが、世界史を学ぶための本としても普通に面白いです。

私は学生の頃は歴史にあまり興味がなく、中学高校レベルの日本史や世界史もあまり知識がありません。本書はそんな私でも楽しく読むことができました。何なら、会計のことを学びつつ、世界史のことも学ぶことができて、一石二鳥の本でした。

何事においても歴史を知ることで理解が深まる

本書を読んで、会計の歴史や世界史について学ぶことができて、とても勉強になりました。
それと同時に本書を読んでいて感じたのが、何を学ぶにしても、歴史的な背景を知ることが理解への近道だということ。

昔簿記の資格を取得するために勉強をしていたことがあります。
簿記以外の会計の本も何冊か読んだことがあります。

簿記や会計の知識は、本を読んだりしているときには理解しているつもりになるのですが、仕事でその知識を使う場面があまりないため、時間が経つと忘れてしまいます。

簿記は、社会人1年目のときに3級の勉強をして資格を取得しました。
その後、5年以上経過した後に仕事の都合で2級を勉強してみたのですが、時間が経ったことで結局3級の知識もほとんど覚えていませんでした。

会計には財務会計、管理会計などがありますが、会計の本を読んでいるときにはなんとなく理解できるのですが、これも業務で使用していないと時間が経つと忘れてしまいます。

今回この本を読んで、簿記や財務会計、管理会計がどのような歴史的な経緯で発展していったかが理解できたため、その背景さえ忘れてしまわなければ、それぞれの違いも忘れにくくなるような気がしました。

会計に限らず、何かの分野について学ぶとき、歴史的な背景を同時に学ぶことが重要だと改めて感じました。

私は普段は講師として人に教える仕事をしているので、その時に歴史的な背景も同時に伝えられるように意識していく必要があると改めて認識しました。

また、会計というのはイメージ的にはルールを覚えてそのルールをしっかり守って書類を作成するようなイメージがあるのですが、どのような経緯でそのルールが誕生したのかを知ることで、そのルール自体を疑う必要があることに気づきます。

歴史の発展と共に、ビジネスのあり方やスタイルが大きく変わってきました。モノを大量生産することが正義だった時代が終わり、情報が大きな価値を生み出すようになった現代。会計のルールもビジネスの変化の流れに合わせて変わっていく必要があるようです。

歴史を学ぶということは、今までの常識を疑う力を付けるためにも必要なことのような気がしました。


この記事が参加している募集

サポートいただくとめちゃくちゃ喜びます。素敵なコンテンツを発信できるように使わせていただきます。