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【読書】「スッキリわかる サーブレット&JSP入門」JavaでのWebアプリケーションの根幹を知る

先日、Javaの入門書をご紹介しましたが

今回はその続きというか、応用編というか、JavaでWebアプリケーションを作成するための基礎知識を学ぶ本です。

こちらもJava入門の本と同様、新人研修で新人に配布する参考テキストとなっていたため、私も再度読み直しました。
第2版になって色々アップデートされていましたが、昔第1版を読んでいたこともあって、割とすんなりと読むことができました。

読んでみると意外と知らなかった(忘れていた?)知識があったので、研修前に知識を整理することができて良かったです。
1度読んだことがある本でも、読み直すことで新たな発見があります。

ところで、本書では「サーブレットとJSP」の技術についての入門書です。
サーブレット・JSPと言えば、JavaでWebアプリケーションを作成する際の基本となる技術なわけですが、実際のところ現場で頻繁に使われているかと言えば、おそらく、今はほとんど使用されていない技術と言えるでしょう。

そもそもWebアプリケーションを作成するにおいて使用されるプログラミング言語はJava以外にも多くあります。
もちろん、Javaは今でも多く使用されている言語ではありますが、Javaが使用される案件は比較的規模の大きい案件の場合が多く、規模が小さな案件でJavaが使用されることは稀であると思われます。

また、仮にJavaを使用してWebアプリケーションを作成する場合でも、ほとんどの場合、何らかのフレームワークを使用して開発する場合の方が多いでしょう。
フレームワークを使用していると、フレームワークのルールさえ覚えてしまえばある程度開発ができてしまうので、サーブレットやJSPの知識がなかったとしても、Webアプリケーションの開発ができてしまいます。

では、サーブレット・JSPを学ぶ必要はないのか。
いえ、そんなことはありません。

確かにフレームワークを学べば、開発そのものはできるでしょう。
でも、JavaでWebアプリケーションを作成するのであれば、その根幹となる技術はサーブレット・JSPです。
この技術を学ぶことで、Webアプリケーションがどう動いているのかという仕組みを学ぶことができます。

また、フレームワークを用いて開発すれば、通常よりも少ないコストで開発を行うことができますが、フレームワークを使用することのメリットはフレームワークを使用しない開発を経験したことがある人にしか分かりません。

サーブレット・JSPの基礎をないがしろにしてフレームワークの学習時間に時間をかけたとすると、フレームワークの使い方は早く身に付くかもしれません。
しかし、フレームワークを使うことで何がどう便利なのか理解することは難しいでしょう。
一方、サーブレット・JSPを基礎から学びながらプログラムを作ってきた人は、フレームワークを使ったとき、その便利さに感動すると思います。

Java入門の紹介でも似たようなことを書きましたが、
結局のところ、基礎となる技術を理解している人は便利な仕組みを使いこなすことができますが、基礎を理解していない人は誰かが作った仕組み(フレームワークなど)を使いこなすどころか、逆に使われることになるのです。

そういう意味では、研修の中でサーブレット・JSPという基本を学ぶことには大きな意味があると思います。
現場であまり使われない技術という事は、現場で働き始めると勉強できる機会があまりないという事です。

現場で実際に働いている人は、新人には現場で使える技術を身に付けてほしいと考えているかもしれません。
しかし、現場で働いて入れば自然と身に付く技術を、あえて研修という場で時間をかけるのは時間がもったいないと言わざるを得ません。
研修期間は勉強することに多くの時間を割くことができる場です。
であれば、現場では直接役に立たないかもしれないけれど、応用力を身に付けるために重要となる根幹技術を学ぶことに力を入れるべきではないでしょうか。

プログラミング言語にはいろいろな種類があり、最初にどれを学ぶべきかは人によって意見が異なりますが、Javaを学んでいるという人は、サーブレット・JSPの技術は是非とも知っておきたい技術です。


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