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ある友人との再会

3年ぶりに友達に会ってきた。その友達は最近婚約したらしく、3年も月日が経てばいろんな変化があることを改めて実感させられた。
前回あったときには僕も就職する前の学生だったのに、もう社会人3年目に突入している。大きな変化だ。

その友達は転職のことを考えていた。自分がこの数年体験してきた「豊かなくらし」の要素のつみかさねから、自分もそういう仕事をしたいという気持ちになっているというポジティブな話と、大きな会社で働く中での社内政治への疲弊という話と、両側面があるのだと言っていた。
少なくともかなり人数の少ない会社で働く自分としてはなかなか体験することのない話で(それでも社内政治はあるけど、こんなものではないのだろう)新鮮だった。

そして悩んでいた。話を聞いている限りやりたいことは割と具体的で明確にありそうだけど、あと一歩踏み切る材料が足りていないようだった。そんなにたくさんの時間を共にしたわけではないし、学生時代も拠点が違ったからその人のことをどれだけ知っているかというと若干自信がないが、それでも常にチャレンジを続け、いろんなことを丁寧に容量よくこなしていける人なのだろうと思っている。共通の友人や知人からきく話でも、ものすごく評価されていることが伝わってくる。人柄も明るく柔らかく、そこにいるだけで空気が変わるような人だ。

丁寧に生きているからこそ、自分の事でもたくさん考えて、向き合っているのだろう。話からそんな姿が見えてきた。

自分も今働く中でもちろん悩みや課題があるし、これからのことを考えない日はない。そんな中社会人としては少し先輩で同世代の仲間が、似たような悩みを持ちつつ、真剣に向き合っていることを知ると安心感を覚えるとともに、自分も真剣になろうと気が引き締まる。

キャリアについてアドバイスを求められたのだけども、今日は頭の回転が遅かったのかなんなのか、あまりいい答えが出せなかった。ちょっと申し訳ない。やりたいと思っていることが明確で、具体的なことも見えている人に、そこまで真剣に考えている人に自分が何がいえるのだろうかと考えてしまっていたと思う。

ひとの暮らしをゆたかにすること、そこに彩りを添えられるようなことを仕事としてしたいと言っていた。それはプラスをさらに増やすことでもあるし、マイナスなことをプラスに変えられる何かをつくることでもあると言っていた。本人は作家さんの手がけるもの(こだわり抜かれた生活雑貨とか)に救われていたらしい。入社後数年仕事が大変でも毎日ある場所にいくことで、その大変さから解き放たれる時間があって、次の日も頑張れたのだという。

この前山口に行った時、萩焼の窯元をいくつか回ったが、ああいう場所にいって、作家さんが心を込めて作る丁寧なものをつかって日々の暮らしをつくることが、心を落ち着かせていたということなのだろう。

そういうものをつくる仕事に関心を持ちつつ、もう少し大きな視点で、人々がそういう気持ちになれるような、暮らしに前向きになれるような空間をつくることがやってみたいのだそうだ。

一度その人のつくる、くらしを豊かにしてくれる空間に身を置いてみたいと思った。そこにいる感覚をもったら、また言えることがでてくる気がした。

次会うときには自分の話を、これから何をするのかを、率直に相談してみようかなと。
またふとしたときに会いに行きたい。

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