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自己調整に向かう学習への試行錯誤

こんにちは、森本といいます。福岡で「教育をもっとおもしろくする!」というスローガンのもと、民間学童きりんアフタースクールを運営しています。

放課後の子どもたちの時間をいかに有意義にできるか、探究的な学びを届けられるか、みんなで頑張っています。

今日は基礎学習についてのお話です。最近あらためてトライしていることを共有したいと思います。基礎学習のプロセスを通して、どんな力を身につけてほしいかという点についてです。

私たちが考える基礎学習のステップ

以前、書いたブログをあらためてご一読ください。

低学年期に学力の余裕を作っておく意味|【公式】きりんアフタースクール@福岡|note

時間のない方もおられると思うので、以前のブログから基礎学習のプロセスについての部分のみ抜粋します。

1年生から基本的には少し学校よりも先取りして進めておくことを目指しているのですが、それにも意味があります。

順に説明していきます。

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STEP1:基本的な読み書き計算の力をつける

算数であれば、たし算・ひき算の式を見て答えをパッと出せる力を身につけます。国語では、漢字の読み書き、文章を読んで理解する力を身につけていきます。

STEP2:学習した結果から、自分の解き方について振り返りをする

具体的には「自己採点」という方法で振り返りを行うように促していきます。自分で解いたものを自分で〇つけをすることで、間違いについて確認をするようにします。

STEP3:「学習計画立案⇒実行⇒振り返り」を自分で行う

最終的には、自分の日々の学習計画を立て、やってみて、振り返りをするというところまで行えるようにします。小学高学年期のイメージです。

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STEP1で、まず余裕を持った学力をつけるフェーズがあり、その後そこで身につけた力を使ってSTEP2・STEP3に進んでいくイメージです。STEP3に進むについて、自己を内省する力が必要になってきます。

今回は主にSTEP3の「学習計画立案⇒実行⇒振り返り」の部分について書いていきます。

どうすれば実行⇒振り返りがしやすくなるのか?

私たちは、基礎学習のプロセスを自分で調整しながらできるような子に育ってほしいと思っています。

要するに、大人から言われるから仕方なくやり続けるという状態から、自分の意思で計画を立て、実際に解き、結果がどうだったのかを振り返りができる状態です。

子どもたちの意思を入れるということと、何でも自由に決めさせるということは少し違います。あくまでも「ここまでは終えられるようにしてほしい」というゴールをこちらが提示し、その制約の中で意思決定ができるようにしないといけないなぁと思っています。

このあたりの、「どこまで子どもに委ねるのか」という”余白”みたいなもののいい塩梅はずっと模索し続けています。

一つ確かなことは、子どもたちにとって「ゴールが分かりやすい」ということは計画⇒実行⇒振り返りがしやすくなるということです。

最近は、2年生以上を対象に以下のようなやり方を試しています。

①1週間で終わらせる課題をスタッフ側が主導権を握って一緒に決め、進め方は自由にする。(←この部分に自己調整の要素を入れてみています)
②そのうえで、毎週最初に「今週の課題をどう終わらせていくのか」を相談する。
③進めながら適宜スタッフとの振り返りを入れ、進捗を調整する。
④翌週最初に先週の振り返りと今週の進め方を相談する。

あとは、この繰り返しです。

繰り返しになりますが、この過程を通して「自分は今週どうするのか」ということを考える練習を重ねることです。

学力をつけながら、自分で自分の学習プロセスを調整できるような力を身につけてほしいと思っています。この力が、将来あらゆる場面で求められるからです。


まだまだ「これがベスト」というものの確信は得られていませんが、私たちも子どもたちと一緒に仮設・実践・検証を続けていこうと思います。

さて、どんな風に子どもたちが成長を見せてくれるか楽しみです。

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