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少女の聖域

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オンライン開催 霧とリボン企画 高柳カヨ子プロデュース《少女の聖域》|2020.7.19〜25 *7/22(水)休|少女とはなにか。少女であるとはどういうことか。あらゆる時代と時… もっと読む
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#絵画

《少女の聖域》展のご案内

 霧とリボン オンライン・ギャラリー「MAUVE CABINET」で開催する7月の展覧会《少女の聖域》は、精神科医・少女評論家の高柳カヨ子先生をプロデューサーとしてお迎えし、「少女性」をテーマに、美術からモードまで多彩な作家さまが集います。  高柳先生は、霧とリボンが運営する会員制社交クラブ《菫色連盟》にてトークサロン「少女の聖域」を主宰。これまで、スリリングな視点から「少女」について広く深く読み解き、発信を続けてきました。  本展では、展覧会風景や各作家さまの作品紹介はも

《少女の聖域》展|開催方法と作品販売

オンライン開催日 2020年7月19日(日)〜25日(土) *7/22(水)休 →展覧会のご案内はこちら 霧とリボン 実店舗「Private Cabinet(吉祥寺)」に作品を展示、会場の様子や各作品の紹介を主に写真・スライドショーと文章で、会期中、毎日オンライン配信致します(7/22休)。当サイト更新も含めた最新情報は霧とリボン ツイッターをご覧下さい。*実店舗にご入場頂くことはできません。 通信販売のみで行います。会期中はプレビュー期間となり、会期終了翌日の7月2

少女の聖域|トレヴァー・ブラウン|リボン同盟ふたたび

Text: Kayoko Takayanagi girls are: a source of wonder and a source of inspiration  .....trevor brown  少女が優しく儚いなんて、誰が言い出したのだろう。もちろんそれもあっていい。可憐で繊細な側面もまた、少女ならではの特徴のひとつだ。少女は確かに壊れやすく傷つきやすい存在である。だからこそ少女が少女たり得るためには、強靭で柔軟な精神性と凶暴な感性が必要なのだ。  少女は年齢

少女の聖域|Karte|傷は傷のままに

Text: Kayoko Takayanagi わたしはいつも絵を描くとき、子どものわたしをイメージしますが、少女たちはわたし自身ではありません。 少女たちはわたしが目を逸らしたくなるような悲しみや寂しさを共に見つめ、あるときは寄り添うように悲しみの表情で、あるときは退屈そうな顔で、あるときはただまっすぐわたしを見つめ返して... 少女たちのその自由さがわたしを救い、癒してくれるのです。 『少女の聖域』では自らの傷を見つめる小さなシェルターのような、そんな場所を彼女らと共に

少女の聖域|永見由子|余白に迷う

Text: Kayoko Takayanagi 私にとって「少女」とは、「途中」に立つ存在です。 昨日と今日の途中、こちら側とあちら側の世界の途中に立つ存在、そして通り過ぎるものとしての少女像を思い、絵にあらわしています。  .....永見由子 少女には隙がある。 完全な少女など存在しない。少女は常に余白を抱えている。 隙間からそっと外の世界を覗いたり、余白に何を書き込むか夢想したりしながら、少女は迷う。 不完全であるから、隙があるから、どこへ行くか迷うことができる。 大

少女の聖域|DAY 2

2日目の扉が開きました。 本日の聖域に流れているのは、微睡みの時間。 Miss Moppet Dollsの菫色の「少女」は、ビスクの頬を薔薇色に染めて物憂げに佇んでいます。 硬く冷んやりとしたその肌合いの中に、あたたかな少女性を秘めて。 白詰草や金魚草に囲まれた永見由子の「少女」も、眠りと覚醒、幻想と現実の狭間でどちらに行こうか躊躇している様子。 優しい表情の奥には毅然とした決意が隠されているのかもしれません。 いたいけで可愛いことだけが「少女」に許された資質だと思い込ん

少女の聖域|きむらももこ|永遠の黒

Text: Kayoko Takayanagi 未だ見ぬあの少女に会うために、私は描きつづける。 どこにもいない、存在しない少女。 誰かに似ていることを許されない少女。 禁じられた少女。 それが私の想い描く少女である。  .....Momoko Kimura  愛想笑いという言葉ほど、少女に似つかわしくないものはない。  もちろん少女だって楽しければ笑うし、自然に微笑みがこぼれることだってある。しかしその笑顔はあくまでも自分のものだ。誰かのご機嫌をとるために楽しくもないの

少女の聖域|DAY 4

再び聖域の扉が開きました。 菫色の小部屋にまた不在の少女が現れます。 光の下でも暗闇の中でも、きむらももこが描く「少女」の漆黒の瞳は揺らぎません。 なにかを堪えているように、なにかに耐えているように、じっとあなたを見つめる永遠の少女たち。 もしかしたらそれは何時か何処かで出会ったことがある少女かもしれません。 monomeroneが創る聖心も、かつて存在したかもしれない「少女」の御守りでした。 それはいまも変わりなくあなたに寄り添ってくれるはずです。  .....Kayo