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岡村隆史の声色が重くなった日

4/30(木)のオールナイトニッポンは、いつもと違う、どんよりとした雰囲気の中、放送されました。

事の発端はこれです。

あまりにニュース記事が多すぎたので、この記事をチョイスするのもどうかと自分でも思うのですが…
要は、岡村さんがラジオで持論を展開したら、一部の言葉に人権派・ツイフェミの地雷が爆発して炎上した、と私は捉えています。

放送オタクの立場から言わせてもらうと、ラジオというのは「下世話な話」「重箱の隅をつつくような話」で出来ており、特に深夜ラジオというのは前者の成分で構成されています。コーティングを施すのは、喋り手であるパーソナリティ自身。それに惹かれて心の拠り所にするのがリスナーです。

…と偉そうに書き殴っているのですが、昨日の放送を聴くまで、岡村ANNを生で一度も聞いたことがなかったんです。
もう寝ようかなと思っていた矢先、Twitterに「#99ann」と付いたツイートがちらほらと見えていたので「そういや今日だったか」と軽い気持ちでradikoで聴きました。

私は一リスナーでもない、騒動がきっかけで気になって聴いた所詮ミーハーなものですから、番組内で芸能ニュースに対して何か言ったらばそれがニュース記事になる、というイメージしかありません。

ただ、この問題で懸念に感じている点が一つ。
下手したら深夜ラジオが終焉するかもしれないことです。確かに、岡村さんが言ったことはまずかったかもしれないけれど、パーソナリティの持論が何一つ言えないラジオはもはやラジオではありません。
何のためのおたよりなのか。何のためのハッシュタグなのか。何のためのメールなのか。
言いたい事が言えないメディアは必要ですか?

ラジオは、終始重い声で放送が行われました。岡村さんは真面目な方ですから、批判を真摯に受け止め、自身を責めるように、言葉を振り絞っていたのがとても印象的でした。一度も生で聴いたことのない人間でも、放送を聴いて重苦しいと感じたくらいですから、リスナーの方はかなり複雑な思いで拝聴していたとお察しします。
相方の矢部さんが「公開説教」と題して、場を取り繕ってくれたのが幸いでした。もし矢部さんが来てくれていなかったら、おそらく、岡村さんは破綻(ぱっかーん)していたと思います。

あの放送が流れる5時間前。ぐるナイで楽しそうにゴチをしていた岡村さん。
打って変わって、ボロボロの状態で挑んだANN。

公共の電波に乗っている状況であるにも関わらず、的確な言葉で叱りつけた相方。噛みしめるようにして相槌を打ち、終始「ホンマごめん」と繰り返す当人。

この放送を聴いてもなお、叩こうと思いますか?
それはもう「批判」ではなく「いじめ」です。
番組の一リスナーでもない放送オタクが言えることではありませんが、叩く人々がやろうとしていることは「居場所の取り壊し」に繋がりかねません。
ラジオ番組におけるリスナーは、番組内においては誰しも平等な権利を持っています。それを「女性蔑視」の名のもとに、リスナーのホームグラウンドを壊すのは、フェミニズム本来の考えと相容れないように感じます。

そして、このやり取りは、実際の放送を聴かないと、見えてこないと思います。
文字起こしやネットニュースでは分からないことが凝縮している。その一言に尽きます。
とにかく、これを聴いてから物を言って!


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