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脳と中村天風と心の置き所

私は脳科学/神経科学の分野が好きだ。

遡ること小学生の頃。
ある漫画との出会いで、「潜在意識」という概念に出会う。

その漫画は、「人間は能力の30%しか使っていない」という世界観で描かれている。

アクション漫画として楽しむ友達たちと違い、私は、自分勝手な妄想に浸っていた。

もし私が100%の能力を使えたら?いや、60%でも良いだろう。

金メダリストやトップアスリートの人たちは、30%の能力をフルに発揮しての成績だ。

私が60%使えたら・・・
金メダルラッシュではないか!!

そんな妄想で脳がテーマパークになっていたのだ。

その漫画とは、ご存じ「北斗の拳」。

漫画はあくまできっかけであり、とにかく人間には「わかっていない事」が多いという観点を入手することができたので、そこから色々な角度を変えて探究を深め、一番興味深い「わかってない事」って「脳」だな、という所に落ち着き今に至る。

勉強を深める中で、NLPという学問にであう。
NLPとは、Neuro Linguistic Programming(神経言語プログラミング)の略称で、別名「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる心理学だ。

私は「心理学」を「統計学」と捉えている。
血液型なんかもそうだ。

これまでの人類の莫大なデータを収集して傾向を見出した統計学だと感じている。

そんな統計学データが好きな私には、NLPの「P」の部分、つまり「Programming(プログラミング)」という言葉が使われていることに親近感が湧いたのだ。

NLPの学問の中で、面白い人物に出会うチャンスをいただく。
その人物から「中村天風」という哲学者の名前を聴くことになる。

中村天風は名前こそ知っていたが、「何冊か本を出している人だ」くらいの軽い理解力だった。

NLPからの中村天風、というストーリーが、もっと深めてみようという自分の好奇心を刺激した。

「天風会」という勉強をする場があるそうで、ご存じの方も多いと思う。

HSP気質が先立ち、集団行動が苦手な側面がまだまだ強いため、何かの団体に入るのは苦手だ。
更に私の場合は、その「学ぶ」というスタイルが、「自分の心を救いたい」という動機では無く、「脳の神秘を知りたい」という知的好奇心なので、ますます集団行動とそぐわない。

そんな背景があり、自分のペースで中村天風コンテンツを手に取り勉強を深めている。

具体的には、集団行動をしていない分、「量」と「接触頻度」が足りないと判断し、本とCD、つまり目と耳でカバーしている。

三部作の本はどれも分厚いが、本人の語り口調で進められているためびっくりするほど「読みやすい」。少なくとも私には。

そして何よりCDが付属しているのがありがたい。

寝る前、隙間時間、などに音声を脳に送り、表面的な言葉に頼らない「深い理解」をしている最中だ。

ちなみに、音声は「質」よりも「本物感」が不可欠だ。絶対的要素だ。

本人の声じゃあないとダメなのだ。

朗読のうまい、録音環境が整った声ではダメだ。

脳が受け付けてくれない。

中村天風の本人の声を脳に届けておきたい。
天風を「脳に同居させる」必要があるのだ。私には。

これが私なりの「儀式」なのだろう。

そんなこんなで、現時点では、「自己啓発」というものは「中村天風一択」で良いんだろうな、と感じている。

とは言え、私は「自己啓発」が目的では無く、あくまで人間の「脳」がもたらす神秘を知りたいのだ。

天風は「人類が真理を知って強くなって欲しい」というゴールがあるそうだが、私はそこに賛同していないまま研究対象としてインプットしている。

それが悪いことなのか良いことなのかすらわからない。

ただ、自分がそう感じているだけだ。

そして、おそらくだが、そういう「賛同してない」という人間は集団に入らない方が良い。

振動数が合っていない物が混ざるとダメなのだろう、何事も。

そんな中村天風の考え方のひとつに

「人生は心一つの置きどころ」

という観点がある。

何でも気の持ちようだよ、という事だ。

どこかで聴いた事ある言葉だが、だからこそ深い。

自分の血肉にするには相当な達観が必要だろう。

そして、私はこの境地に立つまでの「脳」や、境地に至っている「脳」を知りたいのだ。五感で。

今は研究チームなど何もない、ただただ一人で黙々と実験しているだけだが、セカンドライフなるものがあった暁には、脳をひたすら研究する自分を想像している。

脳は面白い。

先述のNLPの学問の中で、「ところで皆さん、『心』って体のどの部分にあると思いますか?」という質問があった。

英語では「heart」
漢字では「心」

という文字に引っ張られると・・・「あの部分」を想像するだろう。

ただ、近年では、「あの部分」では無く別のところに「心」があるらしいよ、という説が有力になっているそうだ。

この辺りからも、私の実験はますます面白く感じるのだが・・・

長くなりそうなので、また次回にしよう。

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