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サバイバー的自己主張

サバイバーたち(子ども時代に、ストレスフルな環境で育ってきた人)にとって、健全な自己主張って相当難しいと思う・・・。

もちろん、私自身も含めてのことだけど。

だって、サバイバーにとって、こども時代、自己主張することそのものが自分の身を危険な目に遭わせてきたから。

だから、自己主張するのに身構えてしまう。

自己主張は「危険な行為」そのものとして認識され、自己主張しようとすると、昔の感覚がフラッシュバックしたりする。

最近、また、とっても興味深いインナーチャイルドとの出逢いがあったので、今日は、その子とのエピソードを紹介しようと思う。


押し入れに立てこもるチャイルド

先日、末娘と近くの海に行ったときのこと。

広い海。
おだやかな日常。

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だけど、胸にはヒリヒリとした感覚。
窮屈な感じを感じた。

この平和な日常とは、かけはなれた感覚だ。

時々、この感覚が出てくることあるなぁ。

末っ子と一緒に、海岸に置かれたテトラポッドを歩いてるとき
テトラポットの穴が何だか懐かしく感じて、そこにハマりたくなった(笑)

内なるチャイルドともつながるかも?と感じて
穴に入ってみた。

これは、末娘。私の真似してハマってる(笑)↓

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穴にハマるとやっぱり、懐かしい感覚。

記憶をたどってみると、父に怒られた後、押し入れに入って泣いてたときの感覚がよみがえってきた。

たしか、あれは妹とけんかして、「お姉ちゃんなんだから!」と私だけ理不尽に怒られたときのこと。

悔しかったし、悲しかった。

一度や二度ではなく、そういうことが何度もあったよな。

面と向かって反発しようとしても、父にぴしゃりと言われて
はい、おしまい。

誰が何と言おうと、父がそう言ったら私が悪いことになった。

理解されない悔しさ。
怒り。

そっか。
まだ、チャイルドは父に怒られた後のまま、時が止まってるんだ。

穴にハマってると、不思議と安心感も感じる。

守られてる感覚。

感情的には最悪なのに。

チャイルドにアクセスすると
「親が謝りにくるまで、ここを出ない!!!出たくない!!!!」と言ってる。

親が来てくれることを期待して
いつまでも、押し入れにいることを自ら選んでる
んだ、この子は。

そして、押入れを出る=広い世界に出ることに、罪悪感も感じてる感じ。

親に許してもらいたい。
親に愛してもらいたい。

親に許してもらえるまで
親に愛してもらえるまで

この場所から出たくない。

これは、チャイルドの親への必死の抵抗だ。

まだ、親を許していない。

チャイルドにとって、それを示す、唯一の手段。

と、同時に、悲しいかな、この痛みを通して、親とのつながりを感じる感覚。

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親への反抗は、依存と同じ!?

「押し入れに立てこもる」という親への無言の反抗が、チャイルドにとっての自己主張になってたんだね。

それが、こどもの私にできるせいいっぱいだったよね。

だけど、それは、本来の健全な自己主張とはちがう。

親へ反抗してるだけでは、親から自由になっていることにはならない。

むしろ、その逆。

反抗という行為を通して、より、親とのつながりが強くなる。

反抗するには、それだけ親を強く強く意識するから。

ここ数日、押し入れにいるチャイルドのニーズを探っていると、
この子は父に許してもらうのを待ってるんじゃなくて
母を待ってるんだと気づいた。

父に理不尽に怒られて、悲しかったけど
怒られたまま、母からのフォローが皆無だったのが
さらにショックだった。

ケアしてほしかった。

それから、こんなに激しく抵抗し続けてきたチャイルドの隠してた記憶を
思い出した。

あのとき、
私は一時は押し入れに立て込もって父に反発しようとしたけど

結局、耐えきれず、すぐに押入れから飛び出して

自分が悪いと思えないのに父に謝ってしまったんだった。

父に泣いて、許してくださいと懇願した。

だって、もう、父から怒られて痛いのはいやだし
怒られ続けるのに我慢できなかったから。

結果、私は自分にうそをつき、自分を裏切った。

このチャイルドは、父に形だけの謝罪をした私自身に怒って、激しく抵抗し続けてたんだ。

どうして、自分を曲げたんだ!って。

ずっと、ずっと、今も。

そのことに気づいたら、やっと、チャイルドの緊張感がとけてきた。

こういう形でしか
自己主張できなかった痛み。

自分を曲げざるを得なかったみじめさ。

放置されケアされなかった悲しみ。

押入れから出ることで
もうこれ以上、親のせいにできない恐さ
感じる。

なんか、このチャイルドに流れた
「親のせいにする」というパターンは
家系から代々引き継いできたものかも・・・。

親のせいにすることで
まだ親とつながっていたかった。

押入れから出て、この広い世界で堂々と自己主張するのって
すごくこわいよね。

ゆみちゃん、一人じゃないよ。
ママがいるよ。

ママはどんなときも
あなたの味方でいるよ。

ゆみちゃんは
伝えたいことがあったんだよね。

ゆみちゃんが伝えたいことを
この世界に届けられるように
ママ、ゆみちゃんをサポートしてくよ。

押入れから出ておいで。

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少し恥ずかしそうにしながら
モジモジ押入れから
出てくるゆみちゃん。

よかった。


目の前には海がみえる。

手をつないで、一緒に海をながめる。

風も心地よく感じる。

なんか、ゆみちゃん、
海で焚き火もしてみたい感じ。

イメージで、海での焚き火をしてみる。

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ゆみちゃんと、静かに揺れる火を見つめながら
胸にも何だかあついものがわいてくるのを感じる。

これから、私たち
何を伝えられるだろう?

つないだ手と焚き火からは
温もり。

温かいって嬉しいね。

つなぐって心地よいね。

揺れる火と

ゆみちゃんと私。

大変な場所にいたからこそ
この何気ない温かさを
伝えられるのかもしれないね、私たち。

伝えていこうね、青空の下で。

それから、ゆみちゃんとの絆も
これからもっともっと育んでいきたい。

かつてのサバイバーたちも、内なるチャイルドと和解して、癒すことができたなら、世界も優しく見えるだろう。

みんなが安心して自己主張・自己表現しあえる世界を創造していきたい。


★☆★

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