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まどろみ
昨夜も蒸すような暑さで夜中に何度か目が覚めた。昨日の夕方に少しからだを動かして、その後ちょっとだけ、たぶん30分弱かな、深く眠ったのでそれで体力的にはカバーできてる気がする。
あーいう微睡みとしか言いようのない眠りって、ものすごく深いところに自分を連れ出してくれる。細胞のひとつひとつが瑞々しさを取り戻し、息を吹き返したみたいな感覚になる。そして起き上がると何事もなかったかのように再びゆっくりと時間もからだも動き出していく。
あの時間はいったい何だったの?
カラカラに乾いた大地がグングン水を吸い取っていくように、眠りがどんどん自分のからだを浸食していって、眠りと一体になって溶けていくみたいな時間。疲れがスーッと音もなく消えて無くなる感じ。
子どもの頃、夏休みにプールから戻って来て、濡れた水着もバッグに入れたまま、麦わら帽子だけ脱いでバタンキューって畳の上に突っ伏して寝てしまったときと同じだ。ひと眠りした頃、晩ごはんのおかずの匂いと風鈴の音で目が覚める。するとお腹がグーッと鳴って、眠りを惜しむ気持ちもふっと何処かへ消え、まっすぐ食卓に向かう。懐かしい夏の思い出。
あの頃の小さな自分はまだちゃんと自分自身の中で息をしている。大人になって、何もかもに物わかりが良くなったように思っているけどホントはそうじゃない。今も、ちゃんと小さな自分が私に「遊ぼー」って声をかけてきてくれる。その声を無視しないように、どんなときもその小さな声を拾える自分でいられますように。
さぁ、今年の夏は「何して遊ぼー」
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