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アラフォーではじめたポールダンス

え?ポールダンス?夜のお仕事・・・ストリッパー・・・。
(残念ながら)ちょっとダークでネガティブなイメージが第一に浮かびます。よね?
私もそうでした。でも今は違う。ポールダンサーへのリスペクトの気持ちが芽生えました。

It is a SPORT!!! A Legit Exercise!!!

先ず初めに伝えたいのは、「ポールダンサーはアスリート」といっても過言ではないです。リズム感や柔軟性が必要なのは想像できるけど、相当な筋力が無いとまともなパフォーマンスが出来ません。全身の筋肉を使います。柔軟性と筋力はちょっとやれば得られるものでは無いです。コツコツと日々の努力と練習を続けてやっと得られるもの。アスリートです。ひょんなきっかけで習い始めて2年。しかもアラサーの、色々と体のガタが出始めている・・・私。ポールダンサーさん達へはリスペクトしかありません!

アメリカでは、2020年のスーパーボールのハーフショーでジェニファー・ロペスがポールダンスを披露しました。ポールダンスの人気が上昇し、「ポールダンサー=ストリッパー」としてだけではなく、ポールダンスのアスレチックな側面を広める活動も進んでいます。

https://www.npr.org/2020/03/12/813961406/pole-dancing-made-it-to-the-super-bowl-now-it-wants-another-stage-the-olympics

The more skin, the better you stick. 

余談?ですが、ポールダンサーがかなり露出の多い衣装を着ている、むしろ露出がマスト、には理由があります。パフォーマンス中にポールからズリ落ちないように肌の摩擦を利用するからです。汗で滑って落ちないように、滑り止め防止のオイルやクリームを塗って対策しています。ちなみにレッスン後の私の腕と脚は摩擦で擦れてアザだらけです・・・。頑張った証!

Why Pole?

子ども達が通っているダンス教室の経営者と長年の友人で、その彼女に「ポールダンス教室を始めるの!子ども達がダンスレッスンしている間にただ待ってるだけで時間もったいないでしょ?ポールダンス習う?すっごい良い運動だよ!」って誘われたのがきっかけ。

ポールダンスなんて未知の世界で、「夜のお仕事/ストリッパー」のイメージしか持っていなかった私。友人のダンススクールを経営する彼女は4児の母でもあり、ダンススクール経営だけでなく様々なイベント(結婚式、企業のパーティ、コンサート等)での出張パフォーマンスサービスも運営している。そんなパワフルな彼女がポールダンス教室を始める理由の一つに「ポールダンスが持つネガティブなイメージを変えたい」が私の心にグッサリ刺さった。ネガティブなイメージしかなかった私は、周りの人からどう思われるかな・・・と思っていたから。そんな自分にちょっと嫌気がさして、やってみよう!と思った。

アメリカのド田舎生活の私。2人の子どものママ。専業主婦の私。「外の世界」に自主的に出ようとしない限り、「新しさ」に触れられないし「気づき」が得られない状況。ダンス音痴で人前でダンスするの苦手、ましてやセクシーな動きなんて・・・!英語だってパーフェクトじゃないから他のクラスメートと話せるかも不安。2人の子どもを産んだ後のたるんだお腹だって見せたくない。でも、「何かに挑戦して得られる学び」の無い生活、ぬるま湯につかり続けているような状態の自分の方が嫌だったのでチャレンジした。ぬるま湯にポールダンスがカラーペイントを混ぜてきた。私が欲していた「新しさ」「気づき」をくれた。

The benefits I gained are so precious!

ポールダンスを始めてもうすぐ2年経つ。柔軟性も筋肉もついてきた。ヨガをなるべく毎日やるようになった。両手を使わないと持てなかったフライパンを片手で持てるようになった時の地味な喜びはまだ覚えている(笑)!でも私にとってこれはオマケであって本当に「得たもの」は他にある。

ポール教室のクラスメートのダイバシティ(多様性)との触れ合いが私にとっての最大の「Benefits」。人種、体型、出身地・国籍、性別、年齢、職業が異なる人たちと一緒に、同じ目標(ダンスの技やポーズ)達成に頑張るレッスン1時間。ダイバシティにドップリつかると、「自分の普通や常識」をひっくり返されてぐちゃぐちゃされて、何が「正しい常識・普通」かわからなくなる。悩みまくった末に、「正しい常識・普通」は無いんだとなる。「自分らしい常識・普通」を持てばいいと。それは他人に無理強いしたりするものではなくて、共有するものだと。そして「他人の常識・普通」に無理に合わなくていい、受け入れられなくても理解しようとすればいい。話す言葉も、話し方も、体型も、肌の色も、目の色も、髪の色も、髪の質も、脚の長さも、それぞれ違うクラスメート達と「同じ」ダンス技を習得できるように頑張っていると、「あ~自分は自分で良いんだな」「皆それぞれ違ってそれぞれの良さがある」とつくづく実感する。思春期から少しづつ増え続けていた沢山の「好きではない自分」部分を「自分らしさ」として受け入れられるようになった。アラフォーになってやっと!

The bottom line is… Challenge yourself, Learn from it, and Accept who YOU are.

自分の先入観をもう一度見返してみて!コンフォートゾーン(安心できるぬるま湯)から出て!不安を感じる事に勇気を出して立ち向かってみて!新しい事にチャレンジしてみて!「多様性」が広がります

周りの目が気になるから、周りと比べて、周りに合わせようとして、「好きじゃない自分」部分がどんどん増えてしまう。視野を広げると、あなたの「当たり前」が「当たり前」ではない場所がたくさんあります。あなたの「好きじゃない」部分を、「好き、素敵だ」と思う人々がたくさんいます。だから、「自分らしさ」として受け入れよう

日本の高校を卒業してからアメリカ留学を経て、もうすぐアメリカ在住20年。今までで沢山の「多様性」と触れ合ってきた。もう気付きは無いだろうとぬるま湯につかっていたけれど、ビビりながら心臓バクバクでポールダンス教室に通い始めたら、まだまだ沢山の気付きや学びがあった。

未知の世界にダイブして、自分の安心ゾーンから一歩踏み出ることで得られる気付きと学び。

多様性の低さを問題視されている日本。世界的に自己肯定感が低いと言われている日本。日本人は超優秀なのにもったいない!この記事で少しでも多くの人の心に届き、多様性と自己肯定感について考えてもらえたらいいな。

エクササイズの場としてだけでなく、マインドを広げる場としてこれからもポールダンス教室に通います!

#創作大賞2023 #エッセイ部門

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