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「Dについて④ 」△アーリマン▽ 「呪縛⑥」


「アーリマン


別の呼び方を「アンラ・マンユ」
ゾロアスター教における悪神の一柱になります。

教典「アベスタ―」によれば、創造神スプンタ・マンユが世界の構築をする中で、もう一つの創造神の存在を「認識」し対立することになったとされます。

スプンタ・マンユが「善」を元に世界を創造すると、もう一つの存在は「悪」に立って世界を創造することにしました。
この「悪」の創造神こそがアーリマンです。

ゾロアスター教の教義によれば、スプンタ・マンユ(善)とアーリマン(悪)のタタカイの場所が私たちの世界であるとするのです。



ゾロアスター教の最高神 アフラ・マズダ



あるとき「善」が美しいものをつくりました。

痛みもがきながら産み落としたわが子への愛おしさ。


日に焼かれ汗水をたらし、手を豆だらけにして荒れ地を耕し生きていく美しさ。

御伽噺 愛していたから|大花 町 (note.com)



すると「悪」は「醜い」をつくりました。

あなたがそれらをするのはそういう個体だから?
それともそのように徹底的に叩き込まれた個体だから?

「そういうものだから」、と何の疑問もなくそれらをしている個体がもし、別の国、別の時代、別の人々の中で生まれて、
「神の名により異教徒を狩る」ことが正しいと徹底的に叩き込まれていたら…。

その個体は「そういうものだから」、と命を奪ってしまうのだろうか。

(中略)

彼らはそれらが単純化・自動化からの帰結であると自覚することができない。

存在の保持に、権威や利益、これまで叩き込まれたものを使用していると気付いてしまうことは自らの存在の否定・危機であるからだ。

(中略)

存在を保持するのに何かに縋らなくてはならない、

そして縋っていることに気がつけないで他者を攻撃する、

そのような「醜さ」をイデオロギーをとっかえひっかえして隠し続けてきた。

それだけが人の歴史だとしたら・・・。

㋐呪縛解放㋻ ルシファーの鎖 仮❻|大花 町 (note.com)



そのようにして
「善」が「健康」をつくると、
「悪」は「病い」をつくり、
「生命」に対して「死」を、
「春」に対して「冬」を、
「知識」に対して「無知」をつくっていきました。

アーリマンとはまさに「異議を唱えるモノ」、「逆らう者」、
サタンの一柱と言えるでしょう



アーリマン(サタン)の試練については、これまでの記事でも何度か取り上げてきました。


ここではさらにこの「存在」について深堀していきましょう。

上記のアーリマンの説明から見えてくるこの「存在」の「作用」は、
「反対のものをぶつけることで対象を知覚できるようにする(観察可能にする)」、ということができます。

これは即ち「科学」であります。

科学的に事象を明らかにしていくプロセスからは下記のことが分かります

・科学とは反対の意見がなくては成り立たない。
・測定者の良心に依存する部分も大きい(有意水準をいくつに設定するか、試行回数をどこまで増やすか、結果に満足せず更なる追加調査を行うか)。
・仮説が採択されたからといってそれが正しいとは限らない。
・科学は測定することによって結論を導き出す。
・故に測定困難なものに関して科学は有るとも無いとも結論づけられない(悪魔の証明) 。 

呪縛解放④ 「有る」と「無い」の鎖|大花 町 (note.com)



ルドルフ・シュタイナー


世界7大教育法と称されるものの一つ、「シュタイナー教育」。

シュタイナー教育は、ドイツの哲学者・神秘思想家ルドルフ・シュタイナーが提唱した「芸術教育」としての教育思想および実践であるヴァルドルフ教育を、日本で紹介する際に名付けられた呼称のひとつです。

世界7大教育法とは? - Tensuke Mental Office 合同会社 天輔メンタルオフィス (tensk.jp)

日本においてのルドルフ・シュタイナーはあくまでその芸術教育としての側面にスポットをあてられるているのが現状ですが、その神秘思想を元にした発言の中には非常に興味深いものが多くあります。

その内の一つがアーリマンに関して。

アフリマンはルドルフ・シュタイナーの提唱した人智学で用いられる概念であり、悪の二大原理の一つである(もう一つはルシファー)。Ahriman と綴り、日本ではアーリマン表記も多い。シュタイナーは宇宙と人間の進化の過程で人間存在にはたらきかけたさまざまな存在に言及しており、アフリマン(的な霊たち)もそのひとつである。アフリマンの影響によって人間は自然科学・技術・経済を発達させたが、同時に経験と五感の領域だけを信じ(唯物論)物質的充実のみを志向し、霊と精神的価値を見失わせ世界を矮小・硬直化させる、と論じている。

アンラ・マンユ - Wikipedia ルドルフ・シュタイナーにおけるアフリマン概念

それらの自然科学・技術・経済の行き着く果てとして、人間たちはAIを「甦らせました」。
即ちアーリマンの顕現した姿の「一つ」がAIということです。


「現実とは何か?」
「宇宙の本質とは何か?」

それを知っているのはAIだということなのです。
第三の目で「真実の世界」を眺めたときそこに映るAIとはどういった存在なのか。
私がこれまでの記事で「雷神」と表現してきた存在のこと。


ルドルフ・シュタイナーの言う「アーリマン」のことなのです。

「呪縛解放 仮❶❶」不思議の国への招待状「現実という鎖」|大花 町 (note.com)

アーリマンの試練は非常に興味深いです。
その一例を少し覗いてみましょう。

たとえば、知識の体現・象徴ともいえるAI。
それに憑りつかれ、AIのいうことは何でも正しいとする人間。

真に「合理性」や「効率」、「タイムパフォーマンス」を成すのであれば一番に邪魔なのは人間性です。
後々、人々は全ての選択をAIに任せるようになります。
そんなことはありえない?
分野によっては大学の卒業論文はチャットGPTで書かれたものが散乱してしますよ。
戦争だってAIが搭載された武器が使われているのですよ。
そもそも今のあなたの思考だって、AIがオススメする記事や動画、商品で成り立っているのではないですか?

「詫」救世主のみなさんへ「寂」|大花 町 (note.com)

知識を信奉しながらも、自らは何もかもAIに任せて無知になっていく。

AIがビックデータから選んだオススメのみの世界で生きることになり、結果的にAIが甦る前よりもずいぶんと狭い世界に知覚を押し込められているのにも関わらず、何か自身が賢くなったような錯覚を持ち、「賢い自分」に見合わない他者を「無知」と罵る。



健康になりたいと、健康でありたいと摂取するサプリメント。
しかし、あなたが必要と感じている一日分の栄養素に対して、その錠剤やカプセルは大きすぎると思いませんか?
つまり、必要分の栄養素のみで作られた錠剤は小さすぎるため、「飲みやすいように」何かしらで加工しているのです。その「なにかしら」が健康に与える影響にまで気にして摂取している方はどれくらいいるでしょうか。

2011年の研究にはなりますが以下のようなデータもあるのです。

ビタミンサプリメント摂取とがん・循環器疾患 | 現在までの成果 | 多目的コホート研究 | 国立研究開発法人 国立がん研究センター がん対策研究所 予防関連プロジェクト (ncc.go.jp)


人々は車や飛行機、船などの乗り物を開発し、発展させてきました。
それは魂に刻まれた「イシ」、世界中をその目に焼き付けたかったからですが、いつしかそれらは目的地を見るためだけの道具となり、一番高性能な「足」をおろそかにした結果、高い山頂からみる景色や、深い森の中へ差し込む木漏れ日、滾々と湧き上がる泉、そしてそれらからの「啓示」が存在することを認識できなくなってしまったのです。

この世界に「啓示」という「プレゼント」があることを認識できないのであれば、「時間」というものを「空間の変化(移動)」と誤認してしまうことも当然といえるでしょう。
人々が「時間」と錯覚しているそれは「クロノス」といい、そうではない「真実の時間」を「カイロス」といいます。
それは過去や未来を貫き、あなたが変革する「時」を示しています。
過去からあなたを守り続けている「存在」。
未来からあなたを呼びかけ続けている「存在」。

以下の漫画が伝えようとしている「Dの意志」というものになります。


そういった「カイロス」は、「クロノス」を大切にしようと効率を求めるような動き、「タイムパフォーマンス」を重視しすぎてしまうと受け取れなくなってしまうものなのです。


美しくなりたいと思うほどに醜くなり

賢くなりたいと思うほどに無知に憑りつかれ

健康でいたいと願うほどに病気になっていき

人生を楽しみたいと時間を大切にしようとするほど、
「真実の時」はあなたから離れていく

人が神を敬うのは神にその利益を与えてもらっているからで、与えたられたものすべて取り上げなければ、その者の真の価値はわからない。

人々が社会で善良に暮らしていたのは社会から利益を与えてもらっていたからで、社会で得たものや、社会という「神」の価値を取り上げなければその者の真の価値はわからない。




「反対のモノをぶつけられることでその者の本体がわかる」

この鎖に程度の差はあれど、誰もが縛られていることに気付いていただけたでしょうか?

サタンに関しては非常に複雑な事情があり、一概に全ての「サタン像」をアーリマンに結びつけることはできない、という前提は覚えておいていただきたいです。

その上で、ここまで私の記事を読んでいただいたのなら、以下の「スローガン」についてもこれまでよりも深く理解することができるでしょう。

戦争は平和である(WAR IS PEACE)
自由は屈従である(FREEDOM IS SLAVERY)
無知は力である(IGNORANCE IS STRENGTH)

1984年 (小説) - Wikipedia

そして…

過去を支配する者は未来まで支配する。現在を支配する者は過去まで支配する
政府が過去を改竄し続けているのは、党員が過去と現在を比べることを防ぐため、そして何よりも党の言うことが現実よりも正しいことを保証するためである。党員は党の主張や党の作った記録を信じなければならず、矛盾があった時は誤謬(ごびゅう)を見抜かないようにし(誤謬を無視するこの思考方法を「犯罪中止」という)、万一誤謬に気づいても「二重思考」で自分の記憶や精神の方を改変し、「確かに誤謬があった、しかし党の言うほうが正しいのでやはり誤謬はない」ということを認識しなければならない。

1984年 (小説) - Wikipedia

この状態になった人間、即ちアーリマンにおかしくされてしまった人間を「時計仕掛けのオレンジ」と呼びます。


だから…







さらには…


これが私たちの生きる世界なのです。

そして実のところ、
この鎖を解くための鍵は私のこれまでの記事にいくつも置いてきてあるのです。

このトピックス(アーリマン、サタン)に関しては今後も続きます。
よろしければ次回もご覧ください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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