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【株式会社GRApP社長対談企画 Vol.4】〜大阪最多の民泊許可取得実績をもつプロに聞く!許可取得の話〜

みなさんこんにちは!株式会社GRApPの衣笠です!

今回は、「株式会社GRApP社長対談企画 Vol.4」をお届けします!!

この企画では、株式会社GRApP代表・衣笠が、クライアントを始めとした様々な企業の方々との対談を通じて、弊社の事業の要である民泊事業をはじめ、多様な事業や経営論などについて対談を行っていきます。

第4回目のゲストは、株式会社Future ringsの小田社長をお招きしております!
株式会社Future ringsは、民泊許可取得コンサルティングを主とし、これまでに数多くの民泊物件の許可取得を獲得してきた会社です。

では早速いきましょう!


衣笠:今日はよろしくお願いします!まず、民泊の許可申請のプロとして、これまでの許可申請もかなりの数を行ってきたかと思いますが、独立されたことも含めこの仕事を始めるに至った経緯を教えていただけますか?

小田氏:元々、グラップさんとは競合にあたる民泊運営代行会社で経理の仕事をしていました。基本的には経理業務だけを行っていたんですが、オーナーから許可申請関連の話がくるようになって。全くゼロの経験だったんですが、とりあえずやってみようと。で、消防などの許認可に関わる業務だったり、保健所にも足繁く通うことでだんだん許認可に係る業務を覚えていった感じですね。

衣笠:小田さんのご両親が税務署の職員だったと聞いていますが、経理業務と許可関連の業務って通じるものはあったんでしょうか?

小田氏:意外に通じているんです。図面にある寸法などの数値や、「何をどうすれば申請が取れるのか」などの許認可に関わる内容を詳しくヒアリングする必要があるので、自分でちゃんと理解する必要がありますし、書類の作成も多いのでこれまでやってきた経理の仕事と通じるものは多いですね。

衣笠:特区民泊の許可申請の会社としては、圧倒的に小田さんの会社が一番多いと思うんですが、これから許可などを取りたい方々に向けて許可の取りやすい施設について教えていただけますか?

小田氏:保健所に関しては、25平米以上かつ壁作りであれば特区民泊の許可はほとんど下りますね。ただ、一番ネックになるのは消防設備です。一番お金がかかる部分ですし。費用面で一番安いのは、10階より下で築浅の物件ですね。許可が下りやすいです。

一方で、11階以上や築古になると、消防設備にかかる費用が大きくなる可能性が高くなるので、オーナーさんもあまり申請しようとされないですね。
( ノД`)シ

衣笠:築浅・築古についての判断基準を教えていただけますか?

小田氏:平成2年以降や平成9年以降で設備によって消防における基準が変わるんです。
誘導灯や連結送水管やスプリンクラー、屋内消火栓などの水回りの設備にかなりの費用がかかるんですよね。配管を通す作業が発生するので。そういった基準が平成2年以前か以後で変わってきます。11階以上ならスプリンクラーが必要とか。

衣笠:階層によって設備が変わるんですね。スプリンクラーの有無が重要になってくると。

小田氏:本来11階以上の一棟案件だと自動火災報知設備を特例で比較的安価で作れるんですが、「特区民泊」になると一から作る必要があるので、だいたい1000万円前後の費用がプラスで発生しますね。

衣笠:そうでした!弊社も小田さんとお仕事させていただいたときに、スプリンクラーの問題でいろいろ悩んだ時期もありましたね(笑)
11階以上の一棟で特区民泊を始める際は、下層階にもスプリンクラーが必要になるんですよね。

小田氏:ただ、必要にならないケースもあったりするので、物件によってケースバイケースですね。そこは是非相談していただきたいです。

衣笠:確かに以前小田さんといろいろお話させていただいた中で、費用面でのお話もいくつかありました。ケースによっては数千万単位で費用を抑えられたなどの話を聞いたこともあります。

小田氏:はい。スプリンクラーを入れた場合は7000万円かかるケースが、内装と他の設備だけで1500万円で済んだ例もありますね。本来4000万円かかるところが1000万円になったケースも多くあります。

衣笠:そんなに抑えられることもあるんですね。それはオーナーもとても安心ですね。

小田氏:そうですね。提案次第で、費用を抑えられるケースは結構あります。

衣笠:なるほど!それはこれまで数多くの許可申請を経験したからこそ提案できる内容ですよね。いろんなアイデアがあるんですね。

小田氏:そうですね。A+B=Cではないケースはたくさんありますね。その中で最適解を導けるのは、これまでの実績があるからだと思ってます。

衣笠:建物に関する基準は、特に消防部分が重要であることは理解できましたが、近隣からの苦情ってどうでしょうか?
ホテル建設の際に、近隣からの苦情が多くて建物の作りが変更になるということも聞いたこともあるんですが、特区民泊に関してもそういったことはあるんですか?

小田氏:特区民泊に対する近隣の苦情はやっぱり多いんですが、周辺の住民がほとんどなんですよね。
大阪市内で言うと、浪速区・中央区・北区・西成区の住民からの苦情はあまりありません。
ホテルが乱立しているので、住民も慣れていらっしゃるんですよね。
ただ、城東区・生野区・東成区・住之江区は住民からの反対意見が多いですね。
そもそもホテルが少ないことと、外国人観光客も少ないので、インバウンドに慣れていないのもあってどうしても苦情が多くなります。中央区や浪速区でやってくれ!と言われたりもします。

2020年4月から条例が変わって、必ず住民説明が必要になったんですが、コロナ禍の現在でもこれまで50件以上の近隣住民説明を行っています。中央区や浪速区の方々については、説明会に来られる方はほとんどいらっしゃらないですね。
ただ、福島区などの周辺区域は最低でも5人以上は説明を聞きにいらっしゃいます。

衣笠:周辺区域の方々となると、特区民泊などについてのアレルギーがあると思うんですが、苦情が多すぎて、民泊をやめるケースもあったりするんですか?

小田氏:極論を言えば、住民からの反対が相当数あったとしても、オーナー側がしっかりと対策を提案すれば問題はないんです。
ただやはり運営がしにくくなってしまうので、僕は基本的に住民説明会では、運営後のことも考えた内容で説明を行うようにしています。トラブルなく寄り添えるように対応していますね。

衣笠:なるほど。。。住民からの同意を得ることは難しい場合もありますからね。
これまでの説明会の中で、どんな苦情や要望がありましたか?

小田氏:そうですね、「ゴミ・火災・騒音」の3つが主な苦情ですね。
ゴミについては蓋つきのゴミ箱を置いて、収集については専門業者を使うということを説明します。火災については、所轄消防署の指導によって対応策があることや、消火器などの設備があることについてもきちんと細かく説明をしています。
ただ、騒音については一番の苦情になるんですよね。生活音はやはり発生しますし、旅行者がスーツケースを引いて歩く際のゴロゴロという音などはどうすることもできないので。
あとは、24時間対応かどうかだとか、外国人の騒音のクレームについては言語が通じないがその場合はどうするんだとか。そういった意見はよくありますね。

ただ、これは今まで保健所などと多くのやりとりをしてきたから分かることではあるんですが、一番うるさくて苦情があるのは実は日本人大学生グループなんです(笑)
外国人は意外と静かな方々が多くて。ファミリー層が多いと、騒音などはほとんどないですね。なので基本的にファミリー層をターゲットにしている、という説明をすると苦情は減ります。

衣笠:確かにこれまで運営してた中で、ファミリーなどのゲストは、事前確認も多くてきちんとしている方々が多いですね。子供がたまにバタバタ走るくらいですね。

小田氏:そうなんです。騒音への苦情が多いのは、とにかく大学生グループ(笑)
なので、閑静な住宅街では、大学生を呼ばない方がいいなあとは思います。

衣笠:確かに。そこのフィルターがかけられればいいんですが、今のOTAサイトでは難しいところなんですよね。差別問題に発展する場合もありますから。ただ本当に、基本的なマナーを守る必要はあると思うので、そこはお願いしたいですね。

今までのお話では、大阪の特区民泊の許可取得については、設備などに関する費用を賄うことができればだいたいのケースで許可取得が可能ということですね。

小田氏:そうですね。あとは、グラップさんが提出しているような収支計画や、消防や保健所などにかかる費用の費用対効果をどうみるかが一番重要なところだと思いますね。
オーナーさんがそれを踏まえてGOサインを出してくだされば、僕たちはすぐに許可申請を行うことができます。


衣笠:あと一つ聞きたいんですが、連棟の場合のハードルはありますか?
建物の所有者がバラバラなケースが多いと思うのでハードルが高いのかなあと思ったりするんですが、実際のところはどうなんでしょうか。

小田氏:だいたいは分譲マンションと同じ考え方ですね。「1つの建物に複数所有者がいる」という考えになるので、消防の観点でいうと1/2以上民泊が入らなければ問題はないですね。

衣笠:なるほど、5棟あった中で1,2棟を民泊にするのは問題ないんですね。3棟以上になると難しくなると。

小田氏:そうですね。3棟以上になると全棟に消防設備が必要になってくるんですよね。
そうなると住居で使用している部分にも消防設備を付けたりするので費用がかなりかかります。

衣笠:連棟ってなかなかないのかなと思ってたんですが、意外に都市部にもあるんですよね。

小田氏:西成区や東成区・福島区に多いですね。民泊可能かどうかの判断基準としては、建物謄本・図面・住所があれば、ある程度判断できます。2-3日で見積もりできますね。

衣笠:建物図面がない場合はあるんですか?

小田氏:マンションだとほとんど図面はあるんですが、戸建てになると図面がないこともあるので、現地に言って実際に僕たちで図面を引いたりします。リフォームしている際はリフォーム業者に図面をもらうこともできますし。

衣笠:分譲マンションについてお聞きしたいんですが、賃貸マンションと違ってハードルってどうでしょうか。

小田氏:オーナーが違う場合は、賃貸契約書などの契約書関連が必要になりますね。あとは分譲マンションになると管理規約が必ずあるので、「住居以外の使用不可」と書いてあったとしても、「民泊NG」と書いてなければ可能だったりします。NGと書いてあればほぼ不可能ですね。

衣笠:先ほどの話にあったように、11階以上になるとスプリンクラーは必要ですよね。

小田氏:実はスプリンクラーについては、例えば50部屋あるとすると、延べ床面積の10%以内もしくは300平米以内であれば設備は変わらないんですよね。それ以上になると、追加での設備が必要になってきます。あとはマンションの特例などもあるので、それによっては設備追加が必要ない場合もあります。専門的な話になっちゃうんすが。

衣笠:建物の大きさによってかわるんですね。

小田氏:そうですね、これはもう保健所に通い詰めたからこそ分かることなんですが(笑)
なのでいつでも僕にご相談ください!

衣笠:とても心強いです!最後に、御社の強みを教えていただいてもよいでしょうか?

小田氏:弊社は、「仕事が早い・安い・うまい」というこの3つをモットーにしています。
近隣のお客様にも迷惑をかけずに取得することを目指していて、とにかくオーナーに負担をかけずに許可をとることを一番の目的としていますので、何か相談があればいつでもご連絡いただきたいです。

衣笠:弊社においても、ホテルを開発の際には設計会社が許可をとることも多いんですが、オペレーターであるグラップの負担が多くなってしまうことが多いので、小田さんに依頼できると運営もスムーズにできるので本当にありがたいです!

小田さん、今日は本当にありがとうございました!
今後とも引き続きよろしくお願いいたします!

今後民泊施設などを開発や転用を検討されている方は
是非、この対談を参考にしていただければと思います!

次回の対談も、
非常に有意義な対談になっておりますので、
是非お楽しみに!

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