見出し画像

「読書」を語り合う

26日(金)に校内で自主的に取り組んでいる「まなびCafe」を開いた。

勤務時間終了後、夕方5時からの開催。

はじめは6人だったが次第に増えて10人の方にご参加頂いた。ありがたい限りだ。

今回のテーマは「『リーディングワークショップ』を学ぼう」だった。

テーマについてよい学びの場を作れたかとなると、課題はたくさんあった。先生方の中には、「ミニレッスンの具体的な問いは何か」「読書活動は捉え方が様々だから「こうしていくと良い」とかはないんじゃないか」といった意見もあった。

また、「横文字で馴染みがないから、もっと馴染みあるネーミングで企画すると良かった。」

私が最後に絵本『だいすきな先生へ』の読み聞かせをしたことについて、「途中で終われせて、あとは読んでみてくださいという感じでも良かった」

などなど、色々なご意見があがった。

まだ私も実践していない『リーディングワークショップ』を、皆さんで学びたいという意図をもって企画したし、そういったことを事前に通知したが、そうはいかなかった。

私の段取りが悪かったのだろうな〜。

ただ学校内の「図書」の時間が、担任の丸つけの時間になるような現実から変えていこうということは伝わったのかもしれない。また、『リーディングワークショップ』の考え方は、あらゆる学習活動に生かせるものではないかという提案も、きっと伝わったと思う。ただ丸投げではなく、子どもの主体的な学びの中で的確に教師が子どもに寄り添うという姿が『リーディングワークショップ』にはあるということ。

いや〜。まなびCafeは子どもたちとの授業よりも難しい営みなのかも。。。と実感した。

それでも、有意義な時間だった。「読書」について、非常にフランクに対話することができた。

「俺は、読書がいいってことは分かってるけど、それだけが正しいみたいな風潮が気に入らなくて、子どもの頃から特に物語文学の読書は大嫌いだった。漫画ならいくらでも読めるし、Twitterやネットニュースなどから情報を収集するだけで十分。」

と、昨年度学年を組んだ同僚Aが語る。

「私も漫画はいけるけど、活字が全然ダメです。」

と初任の子も続けて語る。

「まず、活字を目で追えない。きっとそういう障害があったんだろうし、今もあるんだろうな〜」

と先ほどの同僚Aが語る。

私は、

「読書が嫌いだったけど、今はそこそこ読めるようにはなっている。好きじゃないけど。でも、読書の大切さは分かってる。という経験を積んできた教師って、本が嫌いな子どもにとってはすごい救いになるんじゃないかな。それと、漫画ではないけど、同僚Aさんのような子はクラスに絶対いる。だから、読み聞かせってどの発達段階でも有効な手立てだと思うんだよね。」

同僚Bが、

「漫画と絵本て絶対違うと思うんですけど、何が違うって言葉にできないな。」

私は、

「『絵本とは何か』という本を読んだことがあって、そこに、絵本は字を読ませるのではなく絵を見てお話を聞いて、粗筋をしっかり聞いている側が描けるってところに教育的効果があるようなことが書いてあったね。俺、個人的にだけど、漫画は細かいシーンが流れるように描かれているし、脇役のつぶやきも描かれている。想像しなくても、その世界に連れて行ってくれるって感じかな。それに対して、絵本は、ある場面の絵がピタッと止まってお話が語られていく。しかも、絵に描かれている脇役の声は語られていない。つまり、想像する余地がかなりあるから、教育的効果が高いんじゃないかな〜。」

同僚Cが、

「私は、次のページに移るときに、ドキドキする感じがあるから絵本が好きですね。」

というように話がすすんでいくと、同僚Aが

「やっぱり俺は読書無理だな〜。笑。◯◯さん(私のこと)がテキトーで良いから、俺らにミニレッスンしてみてよ。」

というので、私の思いつきで超ささやかなミニレッスンをした。

私「先生はね、読むのが遅いです。それと、たくさん買ってしまったり、たくさん借りてしまうのですが、全部を最後まで読んでいないうちに、「あ、あの本読もうかな」と別の本に手が出てしまう癖があります。でも、読んでいる本の内容で納得したり、自分なりの言葉が浮かんだりしたら、付箋に書いて貼ったり、直接本に書き込んだりしています。別に全部読んでいなくてもいいんです。ゆっくり本の楽しさに気づくことが何より大切だと思っています。」

こんなような感じだった。聞いていた先生方からは、特に反応はなかった。「あ〜なるほどね。」みたいな。先生方の中で、何かプラスになったことがあるといいな〜。と思うしかない。

今回のまなびCafeの後は、結構疲れていた。反省点が多かったせいかな。

自分の中でしっくりくるものがなかったからかな。

私がお世話になっていて、リーディングワークショップを実践されている方にすぐに連絡をした。

その方からのお返事が今回のまなびCafeは有意義な時間だったのだと、感じさせてもらえた。ありがたいことだ。共通の思いを持っている人と共有する大切さを改めて確認できた。

確かに、こうして振り返ってみると有意義な時間だったなと思えた。

振り返りの大切さにも気付けた。

業務上、別にやらなくてもよいこの『まなびCafe』。

それでも、自分のためにも仲間のためにも価値あるものにしていけるように、悩みながら開いていこう。

さあ、次回は何をテーマにやろうかな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?