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おはなばたけの「アニメやまんがのこと」

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アニメやまんがの感想まとめ
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フェルンちゃん

フェルンちゃん

サムネイル:葬送のフリーレンVol.1表紙 原作:山田鐘人 作画:アベツカサ

 結婚をしてからこっち、女の子を見る目が変わった。
 ……のだと思う。

 明らかにこれまであったトキメキ的な何かはなくなった。まあ、既婚者だし順当な変化だと思う。
 ちまたで流行りの「葬送のフリーレン」を全巻購入、とっても楽しく読んだんですね。

 楽しく読みながら内心(全然性的な目で見れない、なぜ!?)となりまして

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必修科目こと、彼氏彼女の事情

必修科目こと、彼氏彼女の事情

 いやそんな大げさなもんじゃあないんすけど。
 男女問わず同世代のマンガ読みが異口同音におすすめしている「彼氏彼女の事情」
 有給消化を利用して読みました。21巻セットで送料込みの1,200円。
 アニメ版は視聴ズミで、気にはなっていたんです。
 ですのでストーリーラインは知っていました。僕にとって、なかなか現実感のある物語だったので、いずれ原作も読みたいなと思っていたのです。感想を聞かせてね、と

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マンガ10作品を選んだのに人柄が分からない

マンガ10作品を選んだのに人柄が分からない

 マンガが好きです。
 X(ツイッター)にて #好きな漫画10個あげると人柄がバレる  を見つけてツラツラと眺めてました。よくありますね。人柄が分かるっつってね。
 こういうの眺めながら酒飲むの好き。人のポスト見るのめっちゃ面白い。
 「はいはい!!なるほどなるほどー!良いよねぇ(ニチャア」

 ところで、好きを並べるのも気持ちがいいものです。富士山は甲斐で見るより駿河いいっつって。さっそく自分でも

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君たちはどう生きるか

感想!ネタバレあり!

 パンにバターとジャムをたっぷり塗ったところで泣けて泣けてしょうがなかった。
 ものを美味しそうに食べるという宮崎アニメの風物詩というか一種のオハコ。最後の最後までエンターテイメントとしてのアニメをやりきる気概を感じた。
 しかし直後、ジャムを口のまわりにつける不自然な表現。

 この過剰さは、物語の前半で眞人が美味しくないと言い放った「現実の食事」との対比になる。

 「

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SonnyBoy

 SonnyBoyというアニメをご存知だろうか。江口寿史がキャラデザインの原案を担当していて、涼しげで過剰さのないビジュアルのアニメだ。
 なんせ見た目が渋い。分かりやすいことはやらないよ、という知性の篩にかけられるような印象もある。

 夏目監督の私小説的作品とのことだ。

 私小説アニメといえばエヴァを完結させた庵野監督が思い浮かぶのだが、全12話の当作品はエヴァと違って七転八倒することもなく

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ONE PIECE Film Red

ネタバレあり

 エンドロールがおわり、主人公ルフィの「海賊王に、俺はなる」というセリフと共に館内はうっすらと明るくなった。
 僕は目のまえで繰り広げられたあまりの出来事に、この映画を観るという選択をした自分をあえて許そうという意味もこめて、やや自嘲気味の笑顔を浮かべて、となりの妻を見た。この笑顔は彼女に向けたメッセージでもあったはずだ。(俺たち、この映画のターゲットじゃなかったんだよ)
 無性に

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タコピーの原罪

 7SEEDS(セブンシーズ)というマンガをご存じだろうか。
 
 コールドスリープしていた少年少女が、はるか未来の世界で同時期に目ざめて、崩壊してしまった世界を生き抜く話だ。
 ボクは最後まで読めていない。

 世界中の人が絶滅してしまった孤独な世界で、日本人の同年代の少年少女たちが、現代日本を懐かしんで会話が盛り上がるシーンがある。
 危機的なシーンが続いていたため、読者はそんなアットホームな

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タコピーの着地

「配られたカードで勝負するっきゃないのさ、それがどんな意味であれね」
 スヌーピーだ。

 押しも押されもせぬアラフォーとなった今でもなお、あの達観した犬が放ったこの言葉に、時おりどうしようもなく救われることがある。

 「人は」

 こんな大きな主語で語ってもいいのだろうか。いや、ダメだろう。誠意がない。

 「僕は」本当は家族三人で暮らしたかった。そういうことである。
 つまり、しずかちゃんや

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シン・エヴァンゲリオン

シン・エヴァンゲリオン

 ある時代が終わった。


 エヴァといいつつ、いきなりぼく自身のはなしで申し訳ないけど、少しだけ。


 9歳。ぼくのささやかな抵抗もむなしく、母に全寮制の学園にいれられた。大きくなったら家族で暮らしたいと思っていた。

 14歳。「おかあさんたち、離婚することにしたから」といわれたとき、脳みそに氷水をそそぎこまれたような感覚がした。 
 「そこはいつか僕が帰る場所のはずじゃなかったのか?」

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ヴァイオレット・エバーガーデン

ヴァイオレット・エバーガーデン

 ヴァイオレット・エヴァーガーデンという作品を鑑賞するために、妻と町の映画館へ行った。この作品は以前、テレビアニメで毎週放送していた。僕は一話ずつ妻とみていたため、その延長で鑑賞に行くという意味合いが強かった。また、先の悲しい放火事件から立ち直る京アニの試金石となるのであろうこの作品の売り上げに貢献するのに、前向きな気持ちもある。

 このアニメのストーリーはたいてい「誰かの死に直面する」という泣

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