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外資系の1日ってどんな感じ?元外資コンサル営業マンが語る、リアルな日常

先日、外資系と日系の違いについてnoteを書いた。

外資に4年ほど所属していたが、入社前に感じていたイメージと違うことは多々あった。前回は日系と違う点をピックアップしただけだったが、そのような点を踏まえて外資系で働く一般社員が、どのような日常を送っているかについて取り上げようと思う。

外資系の1日

・9:30 出社
定時は9:00~17:30だが、フレックス制度により時間を調整できる(もちろん会社による)。僕は朝が苦手なので、9:30~18:00を定時としていた。

出社後はメールチェック。これは、どこの企業もおそらくそうだろう。本社がアメリカだったため寝てる時間に様々なことが動く。そのため、朝出社した時点でメールボックスは50件近く溜まっている。

・10:00  1on1
マネージャーとの1on1。当時20人の営業で1チームが形成されており、マネージャーは1on1を定期的に行っていた。ただ、外資営業にとっては1分も無駄にできないため、1on1は15分で終わらせるのが鉄則だった。

・10:30 営業開始
午前は案件の進捗確認で終わらせることがほとんどだ。顧客への状況確認は電話・メールまたはチャット。どちらかと言えば電話が多い。営業手法は日系とあまり変わらないかもしれない。

・12:00 昼食
チームメンバーと食べることもあれば、他部署の外人と食べることもある。外資系特有として社内には様々な国出身者が多い。ただ、僕は英語が得意ではないため日本語で話している。所属している外人は、日本語も上手だった。よく食べていたのは魚定食やステーキ。

・13:00 外回り
コンサルは基本ルート営業。いかに今の顧客を逃がさないかが重要なため、余計な新規開拓は行わない。顧客管理ツールは部署ごとに構えるマーケティング部隊が管理を行っており、顧客の反応から次にどのようなActionを行うべきかを細かく指示される。そのデータをもとに商談するのが営業の役目だ。

・15:00 社内会議
会議時間は30分ー1時間以内と決まっている。外回り先で会議に参加する場合は、近くのカフェに入り参加する。ほとんど全員が社内にいないため、対面での会議は稀だ。もちろん資料印刷なんてするわけがない。

・16:00 社内処理
会社に戻ってきて案件整理。社内のデスクは1人あたり3台のモニターが設置されており、マルチディスプレイによって情報整理を効率よく行うことができる。

・17:00 社内研修
グローバルから展開される研修映像を業務終了間際に見る。日中は営業活動でほとんど時間がとられるので、1日が落ち着くこの時間帯に見るのがほとんどだ。社内掲示板のようにワードで書かれた文章を眺めるのではなく、すべて映像で送られてくる。

・18:00 
定時になったら即帰る。その後、飲みに行くかジムに行く。たまに接待はあるものの日系よりは少ない印象。

これが外資企業に勤める営業の"理想的な1日”だ。


さて、外資の現実を話そう。

外資のリアル


先ほどの内容はあくまで理想的な1日。

現実は、昼ご飯が食べれないことや夜遅くまで作業することが当たり前だったりする。特に上にいけばいくほど、そのような環境が待っている。

しかし、待遇はその分良い。
僕の会社では、マネージャークラスで年収1000万、部長クラスで1500万、取締役で2500万円くらい貰っていた。

そして、この年収を獲得するためには日系以上に上へ自己アピールが必要になってくる。これが外資で生き延びるポイントといってもいい。


弱肉強食

外資企業に憧れを持つ人は多い。

外資に行けばスマートな業務スタイルと、個人の能力を発揮して評価されればお金を稼げると思うからだろう。

しかし、優秀な人ほど上に行けるというわけではなく、いかに上司に気に入ってもらえるかが一番大事な世界かもしれない。

強者は自己アピールがうまい。仕事ができなくても、見せ方次第で上にいける。それは日系でも一緒かもしれないが、大事なのはチームではなく個人として上を見ることである。

日系は足並みを揃え、未だに年功序列で役職がつく印象がある。50歳や60歳手前でようやく部長クラスなど。

外資は、やり方次第で40代で部長クラスも夢でない。そのために、自分がいかに優秀かを見せるやり方として、「誰かが成し遂げたことは、自分の力もあったから」という他人を押しのけることにある。

性善説を語っていては、外資で生きていけない。”個人として勝負”している日常ということを肝に銘じておく必要がある。

正直な話、僕はこの環境についていけなかったから辞めた。だからこそ、今は気持ちが少し楽だ。こういう環境に耐えられる人が、きっと外資で上に行けるんだろうなぁって常々思っていたよ。

若いうちに一度外資に

ここまで外資に対して様々書いたが、決して外資が悪い環境ということは言いたくない。むしろ、日系企業も外資を見習わないとこれからの社会で潰される一方のように感じる。

善く戦う者は、人に致して人に致されず」

孫子の兵法にもあるこの言葉は、主導権を相手に握らせるなという意味。競合だけでなく社内においても、個々が主導権は自分にありという意識を持たない限り、自分の身を会社に委ねて終わることになってしまう。

だからこそ、若い人うちに一度は外資に行ってほしい。

外資に行くと、目まぐるしく変わる日常が待っている。しかし、間違いなく新しい視点を得ることができる。

これが40代、50代になってくると疲れてくるので、外資を本気で目指すなら若いうちに狙うことをおススメする。


今日も読んでくれてありがとう。

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