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空海とマンダラの世界 〜奈良〜

曇天の空の下、奈良国立博物館を訪れました。

JR奈良駅から東へ25分ほど歩いた所にあります。

東新館・西新館

2024年6月9日(日)まで、特別展「空海KŪKAI ―密教のルーツとマンダラ世界」が開催されています。

昨年は、空海誕生1250年でした。

空海とは……
平安時代初期の僧。諡号は弘法大師。真言宗の開祖。
讃岐国(現在の香川県)に生まれました。
京の都で大学に入り、勉学に励み、やがて、山林で仏教等の修行をする様になりました。その後、遣唐使として中国(唐)へ渡り、体系的な密教を学んだうえ、滞在期間を大幅に短縮して帰国しました。帰国後、密教等の高い知識を天皇や朝廷から認められ、密教による人々の救済や護国を目指し、日本における真言密教を確立しました。

筆者による要約

それを記念して、奈良国立博物館が総力をあげて展覧会を開催してくれました。

仏像大好きな私としては、行かざるを得ません。

国宝 五智如来坐像(京都 安祥寺蔵)
会場撮影スポット

先ず目に飛び込できたのは、曼荼羅どおりに配置された五智如来でした。蓮台も合わせて2〜3mほどの高さ。

なかなかにデカイ。

そして、会場奥の壁際に、天井から床までの高さがある曼荼羅が二つ。

重要文化財 両界曼荼羅図〈血曼荼羅〉
(金峯山寺蔵)
高野山霊宝館HPから転載

平清盛が、高野山の金堂に奉納した両界曼荼羅(血曼荼羅)が目を引きます。

これも、デカイ。迫力あります。

そして、空海が制作に直接関わった、現存唯一の両界曼荼羅(高尾曼荼羅)も展示されていました。
6年間の修復を経て、初の一般公開だそうです。

国宝 両界曼荼羅〈高尾曼荼羅〉
(京都 神護寺蔵)
奈良国立博物館HPから転載

ただ、今回鑑賞できたのは胎蔵界だけ。
金剛界は後期展示でした。残念。

他にも、密教のルーツをたどる展示もあります。密教は、インドからシルクロードを経て、日本に伝えられました。

一級文物 文殊菩薩坐像(中国)
 会場撮影可
四面毘盧遮那如来(インドネシア)
奈良国立博物館HPから転載

中国やインドネシアの博物館から、貴重な仏像が出展されていて、とても興味深かったです。

仏像、仏画、仏具、書状……、と空海を中心とした密教に関わるお宝が、山盛りてんこ盛りでした。

正直、楽しい♪

でも、会場は熱気ムンムン。
ご老人と外国人と学生でいっぱいでした。
密教って、こんなに人気だったんですね。

さて、最後に私のお気に入りの仏像を紹介します。

重要文化財 孔雀明王坐像(金峯山寺蔵)
高野山霊宝館HPから転載

この孔雀明王坐像は、鎌倉時代の名仏師、快慶が造仏しました。

快慶は、均整の取れた体に優雅な衣を纏った美しい仏像が特長です。その彫りはとても滑らかで繊細です。
また、金泥塗りで施された彩色はとても細かく美しい!

高野山霊宝館で時々展示公開されていますが、いかんせん高いところに展示され、双眼鏡等がないと、じっくり鑑賞することができません。

しかし、会場では手の届く目線の高さに展示されているので、じっくりバッチリ。
また普段観ることがかなわない、お背中も鑑賞できますよ。

これは、是非観ていただきたい!

敬称略
2024年4月吉日
奈良にて記す

詳しくはコチラから……

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